M2700HDはPCのディスプレイとして利用するという使い方が一般的だと思うが、ゲーム機やHDDレコーダーのディスプレイとして利用することもぜひ検討してもらいたい。その理由のひとつ目は、スピーカーの搭載。実はM2700HDのパネル下の部分には4つのスピーカーが内蔵されている。これにより映画やテレビ、ゲームなども実に迫力あるサウンドで楽しめるようになっている。
ふたつ目のポイントとして、リモコンが用意されていること。リモコンがあることで、ディスプレイの前にいなくとも、ソファーやベッドといった離れた場所から、ボリューム調整などが可能。これは意外と役立つ機能で、実際にレビューで使用した際にも、ゲームプレイ中にボリュームを変更する必要が何度かあり、ソファーに腰掛けたまま調整できたのは便利だった。
次に3つ目のポイントとして、応答速度の速さ。M2700HDは、独自の高速応答技術「AMA」(アドバンスト・モーション・アクセルレーター)を搭載したことで、中間階調域では2ms(黒白黒は5ms)という性能を実現している。DVDやBlu-ray Discの再生をテストしてみたが、非常に滑らかで美しい映像が鑑賞できた。またゲームプレイ時の描画ラグについても、筆者には感じられず、アクションやレースゲームなどでも問題なくプレイできた。
そして最後に、画像補正技術の搭載により美しい映像を楽しめるという点。ベンキュージャパンのディスプレイには、「Senseye」(センスアイ)と呼ばれる、高度画像補正技術が搭載されている。これは、「コントラスト強化」「カラーマネジメント」「シャープネス強化」の3つの高度な画像補正エンジンで構成された、同社の独自開発技術。M2700HDには最新版の「Senseye 3」が採用され、6種類のアプリケーションモード(スタンダード、ムービー、フォト、sRGB、Game、Eco)を搭載。このモードについては選択するだけで良く、いちいち設定値を変更するといったわずらわしさがない。試しにEcoモードに変更してみたところ、若干輝度が抑えられていた。おそらくこれだけでもかなりの消費電力を抑えていることは想像に難くない。