JR東海は1月25日、米U.S.-Japan High-Speed Rai(以下、USJHSR)と米U.S.-Japan MAGLEV(以下、USJMAGLEV)2社と提携し、高速鉄道システム「N700-I Bullet」と超電導リニアシステム「SCMAGLEV」の展開を図るため、米国を含む海外市場で高速鉄道路線プロジェクトに参入することを発表した。

N700-I Bulletは、N700系を国際仕様としたN700-Iを中心とする東海道新幹線運行システムの総称。また、超電導リニア技術のSCMAGLEVはSuperconducting Magnetic Levitation Transport Systemの略で鉄道の世界最高速度記録を保持している。

同社は米国を含む海外市場への参入の可能性について、6ヵ月にわたり同事業について検討してきたが、第1段階の絞り込みを終えた段階。

JR東海とUSJHSRは、近々米国連邦鉄道局が2010年に高速鉄道に投資される予定の80億ドルの景気対策資金をどの路線に割り当てるかを発表することに注目しており、米国のN700-Iのトータルシステムの導入候補地として、タンパ-オーランド-マイアミ間、ラスベガス-ロサンゼルス間、テキサス、中西部の路線や他の地区で時速330キロでの運転が行われる可能性があると考えている。

JR東海とUSJMAGLEVは、SCMAGLEV技術に適したプロジェクトとして、ボルチモア-ワシントンDC間、チャタヌーガ-アトランタ間、ペンシルバニアなどに可能性があると考えている。

昨年11月、JR東海は主催した「高速鉄道シンポジウム」でN700-I BulletとSCMAGLEVを紹介し、N700系車両による最高速度330km/hの実証運転を行った。

N700系車両(左)と最高速度330km/hを示す速度計 写真:JR東海