採用アプリケーション
Fedora 12で採用される予定の主要なフリー/オープンソースソフトウェアを列挙する。この中のいつくかはすでにベータ版に収録されている。
- Linux Kernel 2.6.31
- ABRT 1.0
- PolicyKit 1.0
- GNOME 2.28
- KDE 4.3
- NetBeans 6.7
- libtheora 1.1
順に見ていこう。
まず、起動処理を改善したLinux kernel 2.6.31を採用したことで、起動速度が向上している。
ABRTはFedora用のバグリポートツールで、ABRT 1.0では非パワーユーザからの改善要望の送りやすさをさらに向上させている。
Fedoraではデスクトップ環境としてGNOME 2.28とKDE 4.3を採用している。GNOME 2.28になったことで、IMがPidginからGNOMEの標準IMであるTelepathyに変更されている。また、KDE4.3になったことでマルチメディアフレームワークとしてPhonon Gstreamerがデフォルトになった。
他にもlibteoraが1.1になることでビデオコーデックogvのエンコード品質の向上がなされていたり、オンデマンド機能を搭載したNetBeans 6.7が収録されている。
Fedora 12の新機能や改善については、上記以外にも行われている。Fedora ProjectのWikiに列挙されているので、他の変更点に興味のある方は見ていただきたい。
Fedora 12のインストーラは、数ステップでインストールを完了できるanaconda 12.37。インストール後、Fedora 12を起動させるとデスクトップ画面としてGNOME 2.28が立ち上がる。Fedora 12ではシステムに変更点が多いが、新規にデスクトップ環境用に取り込まれたソフトウェアがあまりない。
Fedoraの貢献
標準のデスクトップ環境にGNOMEを採用し、半年ごとにリリースを行うLinux、それがFedoraといえる。実はこれは何かに似ている。そう、ほとんど同じスタンスとなっているUbuntuだ。
近年、Ubuntuが台頭しており裾野を広げはじめている。やはり、初心者に扱いやすいよう工夫されているUbuntuはユーザーに受け入れられやすいのだろう。しかし、Fedoraも日本でRed Hat Enterprise Linuxが多く採用されていることや日本語の解説書が古くからあることから、日本国内のユーザー数は多いとされている。
FedoraはどうしてもUbuntuと比較されてしまいがちだ。しかし、方向性は明確に違う。UbuntuはPC初心者を対象とし扱いやすさを重視しているが、Fedoraは最新の技術を使えるフリー/オープンソースソフトウェアやRed Hatに貢献することを目的としている。その一部が結果的に重なり、同じようなディストリとして映ってしまっているにすぎない。
Fedoraの最新リリースを追えば、今後のLinux、フリー/オープンソースソフトウェアの流行を先取りことができる。例えば、Fedoraでは、ext4やi-bus、Linux 2.26などをいち早く採用していおり、Ubuntuはそれを追う形となっている。そう考えるとFedoraのフリー/オープンソースへの貢献度は高いといえる。
Fedoraの配布体系は現在DVD用イメージとCD用イメージ(5枚セット)、ネットインストール用CDイメージ、それとは別にLiveCDが用意されている。LiveCDからインストールすることも可能。ISOイメージはダウンロードサイトより取得できる。最新のフリー/オープンを知りたいユーザーはFedoraを試してみても損はないだろう。
Fedora 12正式版の公開まで今しばらくあり、11月4日にRC版を公開する予定となっている。まだバグフィックスや改善要望が残されているので、フリー/オープンソースに貢献するという意味でも、Fedoraの開発に参加してみるのも良いのではないだろうか。