若手新進アーティストの発掘・支援を目的としたソニーのプロジェクト「Canvas@Sony」で選考された作品が10月23日、発表された。

今年で3回目となる同プロジェクトは、いわばソニー製品を"キャンバス"に、新進アーティストともにアート作品をコラボレーションしようという企画。今年も東京・銀座のソニービルの外壁"アートウォール"を飾る作品や、ソニーの新製品のデザインを手掛ける若手アーティスト3名が選出され、その作品がお披露目された。

今回、アート作品のキャンバスとなったのは、Windows 7搭載ネットブック"VAIO" Wシリーズ"「VPCW12AK」、およびヘッドフォン一体型"ウォークマン"Wシリーズ「NWD-W202」、ステレオヘッドフォン「MDR-XB300」の3製品。11月30日までの期間限定で、ソニースタイル銀座・大阪およびソニースタイルにおいて、VAIO、ステレオヘッドフォンがそれぞれ50台、ウォークマンが各50台の限定で販売される。また、同社製の一部の携帯電話を対象に、ソニー・エリクソンのケータイサイト「PlayNow」上で待ち受け動画が無料で配信される。

宮島亜季モデル。審査員からは「一見スタイリッシュでキレイな絵なのにちょっと憂いが感じられる」と評価された

riyaモデル。「切り絵をベースにした記号的な作品の中に人間の生死が表現されている」とは審査員の弁

斉藤高志モデル。「しっかりした絵の技法を武器に、イラストレーションよりもアートの領域でやっていこうというのが感じられた」との講評

23日に開催されたプレスイベントでは、関係者が出席し、選考にあたっての裏話などが紹介された。ソニー・ブランドマーケティング部ディレクターの若松麻希子氏は「今年は1,200通を超える応募が集まった。3回目ということで、関係者の間にも余裕が生まれ、今年はより楽しく、やんちゃに取り組もうという機気運が高かった。また、今回はアートを軸にさらに音楽という要素を加えてより幅広い人に触れてもらう機会をという思いで"Art Loves Music"というテーマが掲げられた」と説明。同社VPブランド担当の河内総一氏も「まずはアーティストのメッセージを手に取って感じてほしい」と来場を促した。

ソニー・ブランドマーケティング部ディレクター 若松麻希子氏

ソニー・VPブランド担当 河内総一氏

アートディレクター 長友啓典氏

一方、選考委員を務めたアートディレクターの長友啓典氏は「今年選ばれた3名はそれぞれテクニックは違いながらも、時代を捉え、その年代でしかできない表現をしているのに感動した。ソニーのように大きく世界に羽ばたいてほしい」と激励。また、FM802プロデューサー・谷口純弘氏は「年々レベルが上がってきている中でただ絵が上手いではなく、将来仕事でやっていけるという人を選んだ」と自身の今回の選考基準を明かした他、ソニー・クリエイティブセンター・シニアデザイナーの小宮山淳氏は「ソニーというのはエンターテイメントという生活には必要のないものを命をかけて作っていかなければ成り立たない会社。一見お金にはなりそうもないプロジェクトをやっているようだが、面白いことや楽しいことの価値観を考えてくれるパートナーを探すというのが一番の目的」とイベントにかける思いを語った。

続いて今回のプロジェクトのアーティストとして選ばれた3名が祭壇。それぞれ今回のプロジェクトについて、「まず絵を描いて、絵をそのスペースに当てはめて絵でデザインするという感じで進めていった。ものすごくクオリティの高いものに仕上げて下さった方々に感謝です」(宮島亜季さん)、「初めて大きなことに挑戦させていただいたことに感謝しています。自分としては割りとやりたい放題やった感じで、VAIOのロゴのところに飾りをつけたら作っている人に怒られました(笑)」(riyaさん)、「ソニーのクラシックさと新しさを表現した。ウォークマンなどの電子機器が描かれている絵画は見たことがないのでそれをやってみた。自分はお絵かきしてただけなのに、たくさんの人が動いて絵というものすごさを実感した」(斉藤高志さん)と感想や思いを語った。

銀座ソニービルの“アートウォール”

また、イベントの最後にはタレントでモデルのマリエさんが登場。「若いアーティストがパソコンだとかウォークマンだとか身近なもので表現できるというのがステキだと思った」とプロジェクトに対する印象についてコメントした。

同イベントでは、2010年1月14日までの間、銀座ソニービルの外壁が今回選ばれた3名のアーティストの壁画で順次掲示される。また、11月3日までの間は、同ビル8階のイベントスペース「OPUS」で各アーティストによるギャラリーが設置される。入場料は無料。