日本AMDは9月11日、都内で記者発表会を開催し、同社の次世代GPUがサポートするという新たなマルチモニタ出力技術として、「ATI Eyefinty」のデモンストレーションを公開した。

ATI Eyefintyでは、最大6面マルチモニタを1枚のカードで実現することが可能

柔軟な画面レイアウトにも対応する

ATI Eyefintyは、同社の次世代GPUでサポートされる新機能。1基のGPUで3面のディスプレイ出力が可能であり、その後登場するという「スペシャルバージョンな製品」(同社)では、最大6面出力が可能としている。同会場では、2,560×1,600ドット(WQXGA)出力可能な30型ワイドディスプレイ×6台を組み合わせ、トータル7,680×3,200ドットという広大なデスクトップが披露された。

1画面でもゲーム画面

3面に増やすことで左右の視界が広がる

各ディスプレイを縦に回転させることで、上下の視界も開ける

3画面または6画面というマルチモニタを用いれば、ゲームでは視界が広がり、一般アプリケーションでは、ウィンドウ毎に1つのモニタを占有させられることで生産性が向上するとしている。6画面出力のデモンストレーションでは「COLIN McRAE DiRT 2」がプレイされた。ゲーム内でのプロパティでは、実際に7,680×3,200ドットと表示されており、確かにこの解像度での出力であることがわかる。ひとつひとつのディスプレイサイズも大きいわけだが、6画面がひとつになると、ずいぶんと離れた場所からも視界いっぱいにゲーム画面が広がる。

一般アプリケーションにおいても、それぞれのアプリケーションウインドウを重ねず、広く利用できることで効率アップが見込める

日本AMDが開いた発表会でのデモンストレーション。「COLIN McRAE DiRT 2」からは7,680×3,200ドットの一画面として認識されている

なお、一般的なグラフィックスカードのディスプレイ出力は2面まで。ATI Radeon HD 4870 X2などのデュアルGPUカードの製品では一部4面までの出力が可能な製品もあったほか、ATI FireProのようなプロフェッショナル用途向けの製品では4面のディスプレイ出力も可能だったが、一般的に6画面以上を実現するには複数枚のグラフィックスカードを利用する必要があった。