「携帯電話の人気セグメントとなったスマートフォン。だが研究開発などコストがかさむことから、スマートフォンOSは今後統合されていく――」。こんな予想を調査会社の米Strategy Analyticsが出した。同社は、現在50%以上のシェアを持つ最大手「Symbian OS」のシェアは弱まり、米Appleの「iPhone」と米Google「Android」の3種類がシェアを分け合うと予想している。

スマートフォンOSを新たに開発するコストは膨大で、エコシステムを構築するコストも含めOSの新規開発は大きな負担を伴うという。同社は、スマートフォンOSベンダーは平均して1億~2億ドルを研究開発に費やしていると試算している。このような背景もあり、多くのスマートフォンメーカーは自社でOSを所有せず、共通のプラットフォームを使って端末を開発している状態だ。

同社は今後のスマートフォンOS市場は、ユーザーへの強いフォーカスと研究開発費を持つベンダーに整理されると予想しており、現在、独占的な立場にあるSymbian FoundationのSymbianはシェア値を失い、Symbian、iPhone、Androidの3種類が主要OSになるとしている。

だが、新規参入の余地がないわけではなく、フィンランドNokiaが現在タブレットに利用しているLinuxベースの「Maemo」は、将来スマートフォンに利用される可能性があると述べている。