台湾VIA Technologiesは17日(現地時間)、ミニノート向けのリファレンスデザイン「VIA Surfboard C855」を発表した。CPUにC7-M ULV、チップセットにVX855を採用したマザーボード。10~12インチ画面のミニノートを想定したもので、こういったクラスの製品でも、HDビデオの再生が可能になることを同社はアピールしている。
台湾ASUSTeK ComputerがEee PCシリーズで切り開いたネットブック市場は、日本メーカーも参入せざるを得ないほどの大きな市場になったが、そのほとんどはCPUにIntel製のAtomを採用したものだ。「HP 2133 Mini-Note PC」のように、VIA製のCPUを搭載した製品も一部あったものの、その数は多くはなく、市場の拡大を活かせていない。
VIAの狙いは、「Surfboard」のようなリファレンスデザインを提供することで、同社のプラットフォームを採用した製品を増やすことにある。リファレンスデザインを使えば、メーカーは一から開発するよりも、安く、早く製品を市場に出すことが可能になる。また技術力があまり高くないメーカーでも、新規参入がしやすくなる。
VIA Global Mobility Bazaar(GMB) Tech Forum Springで発表されたSurfboard C855には、最新のVX855チップセットを採用。内蔵するVIA Chrome9 HCMグラフィックスは、H.264、MPEG-2/4、DivX、WMV9対応のハードウェアアクセラレータを備えており、40%以下のCPU使用率において、高ビットレートのHDビデオ再生が可能だという。
■VIA Surfboard C855の主な仕様 | |
CPU | VIA C7-M ULV(1.6GHz) |
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FSB | 800MHz |
チップセット | VIA VX855 |
グラフィックス | VIA Chrome9 HCM(チップセット内蔵) |
メモリ | DDR2-667/800 SO-DIMM×1 |
ストレージ | 2.5インチSATA/1.8インチPATA(ZIFコネクタ) |
オーディオ | VIA Vinyl VT1702S |
有線LAN | VIA Rhine VT6107 10/100Mb |
無線LAN | VIA VT6656(802.11b/g) |