コグニティブリサーチラボが、P2Pを利用した映像配信システム「KeyHoleTV」のMac OS X用クライアントを公開した。動作環境はMac OS X 10.4 / 10.5以降、KeyHoleTVのWebサイト経由で無償ダウンロードできる。

P2Pの映像配信サービスをMacでも利用できる

独自技術を利用したコーデックにより、軽量動作を実現

KeyHoleTVは、双方向 (P2P) ネットワークを利用した低負荷の映像配信システム。クライアントを起動すると、インターネット経由で接続された映像配信ソフト「KeyHoleVideo」と自動的にセッションを開始、KeyHoleVideoが配信する映像 / 音声を受信できる。Mac OS X版のKeyHoleVideoは公開されていないが、Windows XP / Vista版が無償提供されている。クライアントソフトのKeyHoleTVは、すでにWindows版とLinux、Windows Mobile版が無償提供されているため、サーバ / クライアントとも無償なP2Pベースの映像配信システムを容易に構築できる。

映像は、ビットレート別の3モード (100 / 200 / 350Kbps) で配信される。解像度は最大640×480ピクセルだが、通常は320×240ピクセルが適用され、独自技術を利用したコーデックにより低いCPU負荷で動作する。送信されるデータは暗号化されるため安全性が確保されるほか、1対多または多対多で通信することにより、テレビ会議などに応用することも可能。地上デジタル難視聴地域向けPSP型IP再送信を実証する目的で、2007年に実験用システムとして利用されたこともある。

今回リリースされたMac OS X版は、クライアント機能のみであり配信機能は未実装。6日に公開を開始、すでに2度のバージョンアップが行われており、不具合の修正など改良が続けられている。