「Windows 7」のリリース候補(RC)版では、Windows Media Player(WMP)やInternet Explorer (IE)8など、OSに組み込まれている様々な機能をユーザーが簡単にオン/オフできるようになる。

Windows 7の開発チームによると、OSに必要な機能に関するユーザーフィードバックは十人十色で、シンプルさを好むユーザーがいれば、豊富な機能による利用体験を重視するユーザーもいる。全てのユーザーを満足させられる機能セットはなく、カスタマイズ性を高めることでより多くのユーザーの期待に応えられると同チームは考えた。実際Windows 7ベータ版のフィードバックでは、テーマのカスタマイズ機能に対する評価が高い。そこでRC版では、ユーザーの"選択とコントロール"を重視して、機能オン/オフを強化することにしたという。

Windows 7ベータ版の[Windowsの機能]。機能オン/オフの選択肢の幅はVistaと同様だ

機能オン/ オフはコントロールパネル内[Programs and Features (プログラムと機能)]の[Windows Features(Windowsの機能)]から、機能リストに設けられたチェックボックスをクリックして変更する。RC版ではWindows Vistaでオン/ オフできる機能に加えて、以下のような機能をユーザーがコントロールできるようになる予定だ。

Windows 7 RC版の[Windowsの機能]ではIE8やWMPなどもオン/オフにできるようになる
  • Windows Media Player
  • Windows Media Center
  • Windows DVD Maker
  • Internet Explorer 8
  • Windows Search
  • 手書き認識 (Tablet PCコンポーネント・オプション経由)
  • Windows Gadget Platform
  • FAXとスキャン
  • XPS Viewerとサービス

チェックボックスの選択を外すと、その機能のファイル(バイナリ、データなど)がOSによってロードされず、ユーザーのPCで使用できなくなる。ファイル削除ではないため、再びチェックを入れると、インストールディスクを要求されることなく当該機能が使用可能になる。Windowsユーザーのフィードバックでは、機能追加の際にインストールDVDが必要になるのを面倒に思うユーザーが多いそうだ。

Documents and PrintingのグループプログラムマネージャーJack Mayo氏によると、機能の選択をセットアップ時のオプションとして希望するユーザーも多い。実際に"セットアップ・オプション"で提供するOSが、すでに存在している。だが、Windows 7ではスムースなセットアップとPC動作の安定性を優先し、セットアップ後のカスタマイズとすることにした。

Windows機能として不可欠なAPI、またサードパーティによって使用されるAPIは機能オフに関わらず引き続き機能する。これにより従来同様に幅広く開発者をサポートするとともに、APIを通じたコードの再利用・共有によって実現しているパフォーマンス向上やセキュリティを提供する。