1つのワークシートを、オフィスで複数の人が共有するというのは比較的よくあるケースだ。OOo 2.xまでは、LAN上で共有しようとすると排他的にしか編集できず不満の声が多かった点である。OOo 3.0からは、LAN上で共有するドキュメントとして保存することで、同時編集や編集内容のコンフリクトの解決を行えるように改善された。

まず、共有したいCalcドキュメントは、ツールメニューの[ドキュメントの共有]で表示される共有ドキュメント画面で「この表計算ドキュメントをほかのユーザーと共有」にチェックを入れた上で保存する。

ドキュメントが共有モードとして設定されると、そのファイルの読み込み時に図10のダイアログボックスが表示され、「ドキュメントの共有」が設定されていることが分かるようになる。また、ツールメニューの[ドキュメントの共有]で表示される共有ドキュメント画面では、図11のようにドキュメントに現在アクセスしているユーザーを確認できる。

図10共有モードが設定されていることを告知するダイアログボックス

図11共有ドキュメント画面には、アクセス中のユーザーの一覧が表示される

ファイル保存時に、図12のようなダイアログボックスが表示され、ドキュメントに他のユーザーから変更を加えられたことが告知される。[OK]ボタンをクリックすれば、図13のようにコメントが設定され、どのような変更が加えられたかも明示されるので便利だ。なお、同時に同じセルを変更した場合は、「コンフリクトの解決」というダイアログボックスが表示され、自分が加えた変更かユーザーが加えた変更かを選んで保存することで、コンフリクトを解決できるようになっている。

図12 ドキュメントの保存時に、他のユーザーが加えた変更が更新される

図13 他のユーザーの変更点を知らせるコメントが、セルに設定される