キヤノンは、有効2110万画素の35mm判フルサイズCMOSセンサーを採用したデジタル一眼レフカメラ「EOS 5D Mark II」を11月下旬より発売すると発表した。オープンプライスだが、推定市場価格はボディのみが30万円前後、「EF24-105L IS U」とのレンズキットが40万円前後。
今回発売された「EOS 5D MarkII」は、2005年10月に発売された「EOS 5D」の後継機にあたり、約3年ぶりにモデルチェンジが行なわれたことになる。
EOS 5D Mark IIは、新開発の有効約2110万画素35mm判フルサイズ(36×24mm)CMOSセンサーを採用。オンチップマイクロレンズの間隔を狭めることで開口率を高めるとともに、フォトダイオードまでの距離を短縮し、集光率を向上させた。これらにより常用設定できるISO 感度をISO 100〜6400とし、さらに感度拡張設定としてISO 50、ISO 12800、ISO 25600も使用できる。
画像処理エンジンは、先に発表された「EOS 50D」同様に新しい「DIGIC 4」を搭載。高速処理を可能にした。最高で約3.9コマ/秒(CIPA基準)、連続310コマ(JPEG、ラージ/ファイン)の連写を可能とした。また、EOSシリーズとして初めて、動画撮影機能を搭載し。ライブビュー映像を見ながら、フルHD(1920×1080ピクセル、30fps)、または標準画質(640×480ピクセル、30fps)の動画を音声とともに記録できる。
ファインダー視野率98%、倍率約0.71倍(視野角33.3°)、アイポイント21mmの高性能ファインダーを搭載。フォーカシングスクリーンには、新開発の「Eg」シリーズを採用した。光学ファインダー使用時のAFポイントは9点+アシスト6点。中央の測距点には、高精度の F2.8対応のセンサーを水平方向、F5.6対応のセンサーを水平・垂直方向に配置した。シャッターユニットには作動耐久約15万回、最高1/8000秒の新開発高速シャッターを採用した。
ライブビュー機能も搭載。オートフォーカスは光学ファインダー使用時とおなじ位相差AFのほか、撮像素子に写る像からピントを検出するコントラストAF、さらに人物の顔を判断する「顔優先ライブモード」の3種類が搭載される。液晶モニターはマルチコーティングを施した約92万ドット、3.0型のクリアビュー液晶とした。
そのほか、超音波振動を利用して、ローパスフィルターの表面に付着したゴミを振るい落とすセルフクリーニングセンサーユニットを使用。バッテリーは、EOS 5Dに使用された「BP-511A」に比べて、容量を約1.3倍(1,800mAh)に向上させたリチウムイオンバッテリー「LP-E6」を新たに採用した。ボディはマグネシウム合金製外装。ボディサイズは152(W)×113.5(H)×75(D)mm、重量は約810g(本体のみ)。