キヤノンは26日、約1510万画素のCMOSセンサーを搭載したミドルクラスのデジタル一眼レフ「EOS 50D」を発表した。発売は9月下旬で価格はオープン。推定市場価格はボディのみが15万円前後。EF-S17-85mm F4-5.6 IS USMが付属するキットが20万円前後、同時発表のEF-S 18-200mm F3.5-5.6 ISが付属するキットが22万円前後。なお、EOS 40Dは併売される。
EOS 50Dは、APS-CサイズのCMOSセンサーと新画像処理エンジン「DIGIC 4」を搭載するデジタル一眼レフ。撮像素子がEOS 40Dの約1010万画素から約1510万画素へ高画素化されたほか、背面液晶はEOS 40Dと同じ3型ながら約92万画素となり、屋外での視認性を向上したクリアビューモニターに強化されている。
新開発の画像処理エンジン「DIGIC 4」により、高速処理と低ノイズ化を実現。被写体の輝度差を解析して暗い部分を自動的に明るくする処理を行なう「オートライティングオプティマイザ機能」は4段階の切り替えが可能になったほか、付属ソフトでRAW画像にも適用できるようになった。また、装着したレンズ特性に合わせて周辺光量補正を自動で行う機能も新たに備えた。
記録メディアはコンパクトフラッシュ。高速記録に対応したCFA 4.1 UDMA Modeに対応し、対応カード使用時にはJPEGで約90枚、RAW約16枚の連続撮影が可能。40Dと比較すると1.5倍の画素数ながら、ほぼ同等の書き込み時間としている。連写性能は40Dの約6.5コマ/秒から約6.3コマ/秒へと、わずかかに下がっている。また、ハイビジョンテレビ接続用のHDMIミニC端子を備えている。
ライブビュー機能も強化され、新たに「ライブモード」と、DIGIC 4に搭載された顔認識技術「フェイスキャッチテクノロジー」による「顔優先ライブモード」が追加された。「ライブモード」は、コンパクトカメラと同じくコントラスト検出方式によるオートフォーカスが行えるもので、「顔優先ライブモード」では検出した顔に合焦する。
そのほかの主な仕様は40Dに準じている。撮像素子には、超音波振動によるセルフクリーニングセンサーユニットを搭載し、ゴミをふるい落とす機能を備えるほか、それでも除去できなかったゴミをソフトウェア処理で目立たなくするダストデリート機能も備える。ファインダーは、ガラスペンタプリズムが採用され、視野率は95%、ファインダー倍率は約0.95倍。電池室やカード挿入口にはシーリング処理が施され、40Dと同等の防塵・防滴性能を備える。AFセンサーは9点で全てクロスセンサーが採用される。バッテリはリチウムイオンで、40Dと同じBP-511AまたはBP-514が使用できる。本体サイズは、145.5(W)×107.8(H)×73.5(D)mm、質量は約730g(本体のみ)。