ここ大阪では、今週8日に名物「くいだおれ」が、惜しまれつつ60年の営業に終止符を打ち、閉店となった。人気を集めた「くいだおれ太郎」も、「わて、旅に出まんねん」とのメッセージを残して店頭から姿を消し、ひっそりとした寂しい雰囲気が漂っていた。
だが、この道頓堀の目と鼻の先には、関西トップの電気街となる大阪・日本橋があり、やはり各所の家電量販店を中心に、iPhone 3Gを求める人だかりができ、盛り上がっていた。その中でもビックカメラなんば店には、やはり前日夜から100名ほどの人が詰めかけ、午前8時の時点で当日発売分の売り切れが発表されている。また、ここでも16GBモデルは早々と在庫切れがアナウンスされた。
同店では、深夜早朝にかけて長蛇の行列ができてしまうのを防ぐため、特定時間ごとに順番券を発行し、ひとたび行列を離れたとしても、その順番に基づいて午前8時から整理券を配布するという、女性でも並びやすいシステムが採用されたようだ。ちなみに、その効果もあったのか、早朝までに購入目的で駆けつけた人々の男女比率は7対3にまで達したという。また、大半が新スーパーボーナスを利用した分割払いでの購入になっていることが明らかにされた。
筆者は、「Windows Vista」の一般発売時にも大阪の深夜発売イベントを取材したが、その時と比較して印象的だったのは、長時間の行列に並ぶ必要があったにもかかわらず、女性の姿が多かった点である。発売記念セレモニーの会場にも女性が目立ち、会場スタッフの観察では、イベントを告知する「iPhone 3G」の文字を目にした通行人の大半が、それが何であるかすでに認知していたようだといい、iPhone 3Gへの期待の高さも伺えたようだ。発売と同時にiPhone 3Gを入手できた人はまだそれほど多くないだろうが、今後の展開も非常に楽しみな大盛況の余韻に浸りつつ、今回のレポートを終えることにしたい。