「ウイルスキラーゼロ インターネットセキュリティ」の概要

イーフロンティアは、統合セキュリティソフトウェア「ウイルスキラーゼロ インターネットセキュリティ」(以下、ウイルスキラーゼロと表記)シリーズ2タイトルを2008年6月20日に発売すると発表した。対応OSは、Windows Vista(SP1対応) / XP / 2000 Professionalの日本語版(64ビット版には対応していない)である。インストールのためにHDDの空き容量が400MB以上必要になる。またオンラインユーザー登録、ウイルス定義ファイルの更新のために、インターネット接続の環境が必要になる。

ウイルスキラーゼロ インターネットセキュリティ(パッケージは制作中のものであり、変更の可能性もある)

今回発表されたウイルスキラーゼロには、3台のPCにインストールが可能な「3台用」とPC6台にインストールが可能な「6台用」の2つのパッケージがある。予定標準価格は以下の通りである。

  • 3台用:4,494円(税込)
  • 6台用:6,090円(税込)

一般的なウイルス対策ソフトでは、3台のPCにインストール可能なものがほとんどであるが、ウイルスキラーゼロでは、6台のPCにインストール可能なパッケージが用意されている。しかも、価格も安い。SOHOなどで多くPCを保有する場合や、家庭でも4台以上のPCを持つ場合などでは、導入のコストを削減することができ、非常にありがたい。また、商品名にあるように、3年間の更新料が0円である。これも手軽に導入を行うための動機付けになるだろう。

機能を大幅にアップしたウイルスキラーゼロ

ウイルス対策ソフトに求められる条件として、第一にあげられるのは、なんといっても「ウイルス」の検出率であろう。同社のテストによれば、ウイルスやマルウェアに対し94.1%、スパイウェアに対し95.9%という高い検出率を実現した(2008年3月10日に実施した、AV-Test.orgによる検出率テスト結果による)。更新料が0円のウイルス対策ソフトでは、トップクラスの検出率の高さを誇る。安全性についても、十分信頼性に耐えうるものといえよう。

これまでも、ウイルスキラーについては、その動作の軽さ・速さが高い評価を得ていた。今回の最新版では、検索エンジンのさらなる高速化を行っている。定期的なハードディスクへのウイルススキャンが始まると、その間はPCで作業をすることができないといったことが発生する。しかし、ウイルスキラーゼロならば、並列スキャン処理機能により、PCの使用に差し障る時間を最小限に押さえることができる。

さらにウイルス定義ファイルを独立した設計にし、ウイルス定義ファイルそのものを軽量化した。ウイルス定義ファイルの更新などもすばやく行うことができる。また、新機能として、次世代ソリューション「アクティブディフェンス」を搭載している。ウイルス定義ファイルがないような未知の脅威、インターネットに潜む見えざる脅威にも、ヒューリスティック機能で脅威を未然に防ぐことができる。

ヒューリスティック機能について、少し解説しよう。一般的なウイルス対策ソフトでは、ウイルス定義ファイルにあるウイルスのバイトパターンと比較してウイルスを検出する。ウイルス定義ファイルにないウイルスに対しては、検知できず無力になってしまう。そこで、ウイルスが起こす特有の挙動を監視するのである。一般のプログラムではしないような、システム領域の書き換えやDLLの修正といった挙動を監視することで、「ウイルスが起こす特有の挙動」により、ウイルスを検知するのである。

ウイルスはひとたび登場すると、亜種の出現も早い。ウイルス定義ファイルだけでは、防ぐことができないこともある。そこで、ヒューリスティック機能を併用することで、より確実にウイルス被害を防ぐことができるようになる。ウイルスキラーゼロに搭載されているセキュリティ機能は、以下の通りである。

  • ウイルス対策
  • スパイウェア対策
  • ファイアウォール
  • スパムメール対策
  • ハッカー対策(ルートキット対策)
  • ふるまい監視(プロアクティブ検出)
  • 未知の脅威対策(ヒューリスティック機能)

セキュリティ対策としての基本機能は網羅している。これまで、ウイルス対策を施していないPCには、ぜひとも導入をお奨めしたい。ウイルスやスパイウェアに感染してからは遅いのである。近年、ウイルスの傾向として、明らかな悪意を持ったものが出現している。パスワードや個人情報の盗聴、オンライン決裁などで不正に情報を操作することを目的とした犯罪性の高いウイルスに感染すると、甚大な被害を被りかねない。

手口も巧妙になり、Webページを閲覧しただけで、ウイルスに感染することもある。有名企業や著名なWebサイトでも安全とはいえない。なぜならば、セキュリティ管理の合間やウイルス定義ファイルの更新のタイミングで、ウイルスやスパイウェアが仕込まれた事例も存在する。ウイルスキラーゼロの高い検出率と予防的な機能によって、安全にPCを守ることができるであろう。