ライセンスの購入方法としては、ボリュームライセンスプログラムの積極的な利用が勧められた。
ライセンスの代表的な購入方法には、プレインストールモデルと呼ばれるハードウェアとセットとなっているOEM版の取得、パッケージでの購入に加えて、ボリュームライセンスプログラムでの購入がある。
OEMとパッケージ製品が1本ずつ販売されるのに対して、ボリュームライセンスプログラムでの購入は、数本のライセンスを一括購入することでのディスカウントが行われ、1本あたりのライセンス価格を下げられるというメリットがある。
「購入方法の区切りとなるのは、5台までと、250台以上です。5台までのごく小規模な導入ならばOEMやパッケージでの導入が適していますが、5台以上250台までならばOpen License、さらにそれ以上ならばSelect Licenseという、購入規模が大きくなるほどにお徳になるボリュームライセンスプログラムをぜひ利用してください。たとえば、Windows Server 2008 Enterpriseのサーバライセンスを8つと、200のCALを購入する場合、パッケージ購入ならば576万円かかりますが、ボリュームライセンスプログラムを利用した場合、473万2,000円となります。実に、102万8,000円の差が出てくるのです」と石坂氏は語った。
また、Windows Server 2008で強力に推進されている仮想化だが、各エディションごと実行可能な物理OSと仮想OSの数が変更されていることにも注目が必要になる。
「2003までの感覚で、Standardは物理OSか仮想OSのどちらか1つしか使えないからと考えて、1つの物理サーバ上で4つ仮想OSを動作させたい企業が、Standardを5つ購入するのは間違いです。物理OS1つと仮想OS4つの実行が可能なEnterpriseならば、1ライセンスで済むのです。また、DatacenterとItanium-Based Systemでは仮想OSの実行数が無制限ですから、これを知っていると知らないとではサーバ統合シナリオで大きな差が出てきます」と、石坂氏は仮想化を導入するにあたってのライセンスへの理解も大切だと語った。
さらに、仮想化管理ツールとなるSystem Center Virtual Machine Managerのライセンスについても、他製品と個別に購入するよりもSystem Centerの4製品を一括購入する「Server Management License」を選択することで、トータルコストが大きく引き下げられると指摘。導入時期に関しては、9月末まで行われる早期導入キャンペーンの存在を紹介。「違いは導入する時期だけですが、コストは大きく変わってきます。こうした知識をもち、チャンスを活かすことでヒーローになってください」と各種知識を活用しての賢い導入を石坂氏は勧めた。