今回のCeBITでは、あまり"ぶっ飛んだ"PCケースは見当たらなく、各社とも「普通に売れる」製品を出していた印象だ。取材する側としてはちょっと残念なところではあるが、何はともあれ、日本で発売される可能性のある新製品を見ていこう。
「Xaser VI」に小型版と新色が登場
相変わらず大量の製品を展示していたのはThermaltake。まずは、ミドルタワーケースの「Xaser VI Mx」と「Armor+ MX」から紹介したいが、これはフルタワーケースの「Xaser VI」「Armor+」を一回り小さくしたものだ。いくつか省略されている機能はあるものの、全体的なデザインは踏襲しており、場所的な余裕があまりない日本ではこちらの方が受け入れやすいかもしれない。
「Strike MX」もミドルタワーケースで、こちらはサイドパネルにある23cmファンの色を変えるスイッチが搭載されているのが特徴となる。
そして前述の「Xaser VI」では、ガンメタ版とブラック版が発売される予定だという。現在のブラックバージョンはメッシュ部に赤色が入っているが、新色のブラックではこれも全て黒になるのが異なる。
3連ファンのフルタワーケース
Cooler Masterの「COSMOS S」は、エアフローを強化したフルタワーケース。トップには12cmファンを3連で搭載可能なほか、サイドパネルには大きな20cmファンを備えている。またデザインは"レーシング"スタイルということで、電源ボタンがタッチセンサーになっているなどのこだわりも見られる。
ある意味ハイエンドなスペシャルPC
昨年は"トースタースタイル"の「R-2 TOAST」で目立っていた韓国GMCは、新デザインの「R-4 Bulldozer」を展示していた。見た目は随分とゴツくなっているが、光学ドライブを縦に置くことでケースの奥行きが短くなるというコンセプトは同じ。韓国では4月から発売を開始し、日本でも順次販売する予定とのことだ。
またこれは製品ではないが、デザインコンセプトとして展示されていた「Pot」も注目を集めていた。花を生けることが可能になっており、和室には合いそう。ディスクはスロットイン方式で、電源スイッチは外付けで用意されている。ちなみにこれは量産品ではないので、もし売るとしたら値段はとんでもないものになると思われるが、会場でお金持ちの女性がポンと買っていったそうだ。
縦に長いホームシアター向けケース
縦が妙に長いのはLIAN LIの「PC-X2000」。光学ドライブ、電源、マザーボード、HDDベイが積み重なった構造になっており、フロントにはファンを3つ搭載している。これはホームシアター向けのケースになるとのことだ。
サイドパネルが全部ファンに
サイドパネルに大口径ファンを搭載する製品が増えているが、AeroCoolの大きさは強烈。なんと40cm径とのことで、ケース側面がファンだけでほぼ埋まってしまっている。一般にファンは大きくなると低回転でも風量を稼げるので静音向けだが、これは400rpmまで回転数を下げており、ノイズもわずかに12dBAしかないそうだ。
「V-Touch」はこの40cmファンを搭載する製品だが、もう1つの特徴はフロントに採用されたタッチパネル。軽く触るだけで電源のオン/オフやリセットが可能になっているほか、タッチパネルならではの機能として、誤作動防止用のロック機能も実装されている。
また同じく40cmファンを搭載する「Hi-Tech7」も新型パネルを搭載。カラーLCDを採用した4chファンコンで、表示している温度がどの場所のものか一目で分かるのが特徴となっている。このパネル「Modern-V」は2ベイサイズになっており、単体での販売も行われる予定とのこと。