地域における人および心の交流の促進を目指す

今回のダイアログは、ワークショップ形式で行われた。はじめに工場の見学を行い、生産現場における環境への取り組みが紹介された。工場見学を終えると、各参加者による同社のCSRへの取り組みに対する評価が行われた。100点満点の採点方式であったが、参加者の多くが80点台以上の得点をつけるなど、おおむね高い評価を得ていた。

その後はテーマごとに2つのグループに分かれ、個人ワークによる同社の取り組みにおける「良い点」「良くない点」「提案事項」の書き出しを行い、それを基に"地域共生"と"地球温暖化"に対しての討論が行われた。

2つのグループに分かれて"地域共生"と"地球温暖化"についてのグループワークが行われた

地球温暖化の討論では、良い点として"省エネ機能を搭載したパソコン"や"リフレッシュされた中古パソコンの販売"、"RFIDの活用によるペーパーレス化"などが取り上げられた。また、悪い点としては"トラック便の積載率がまだ不十分"、"廃棄物の量が多い"、公共交通機関の不足による"自動車通勤"、またそれに伴う朝夕の"交通渋滞"などが取り上げられた。

一方、地域共生の討論では、地域に根ざした"雇用の確保"や"廃棄物のリサイクル"を地域共同でできないかといった話題のほか、"子供の心を育てる役割を企業がどのように担うか"、"PCを安全、安心に使いこなすための教育"をいかに行うかなどが取り上げられた。

それぞれのテーマに対し、良い点(緑)、良くない点(ピンク)、提案(黄)としてステークホルダーが意見を出し合った。(左:地域共生、右:地球温暖化)

NECパーソナルプロダクツ 執行役員 神尾潔氏

こうした提案に対し、NECパーソナルプロダクツ執行役員の神尾潔氏は、「廃棄物に対する企業間同士の連携はNECが音頭をとって行っていかなくてはいけない問題、地域の皆様と手を取り合ってやっていきたい」としたほか、「米沢事業場がイベントを行うことで、地域における人および心の交流をしていければ」(神尾氏)とした。

また、「パソコンの省エネ化は今後も進めていく。そうした取り組みはコストを度外視した技術でも取り入れていく」(神尾氏)と地球温暖化に対する同社の姿勢を打ち出し、「NECはエコであるということを企業ブランドとして打ち出している。それが"IT、で、エコ"であり、それを率先して進めていくことを約束する」と、トラック便の削減などを引き続き実行していくことを約束した。