G45はグラフィック統合型のチップセットとなる。主な特徴は、ほかの4シリーズ・チップセットと同様にPCI Express 2.0に対応したことと、グラフィックコアが強化されたことだ。以下、各社の製品をざっと見ていきたい。
新グラフィックコアのG45
オンボードグラフィックの製品ということで、マザーボードはほとんどがマイクロATXフォームファクタを採用しているが、ASUSの「P5Q-V HDMI」は数少ないATXの製品。拡張スロットの数が多いので、PCI Express x16形状のスロットも2つ用意されていた。またPCIスロットが3本と多めなのも、ユーザーによっては嬉しいだろう。
FSBはこちらもほとんどが1,600MHzに対応。またメモリは多くがDDR2専用モデルとなっており、DDR3モデルはFoxconnの「ELMG」など、極めて限られる。マイクロATXは価格重視のユーザーが多いだけに、DDR2から3への移行はP45よりも遅くなるだろう。
グラフィックのパフォーマンスについては、ベンチマークが動いていたデモが見当たらなかったので何とも言えない。当然、現行のG35よりは良くなるのだろうが、もともとが「低すぎる」という話もあり、これについてメーカーから「期待している」という声はほとんど聞こえてこなかった。
G45のほか、一部でG43というチップセットを搭載するマザーボードも展示されていたが、グラフィックコアの名称はG45が「GMA X4500HD」、G43が「GMA X4500」となるようだ。この2つのコアはどちらもDirectX 10に対応するが、名称の"HD"が表すようにG45のみBlu-rayやHD DVDの動画再生に対応するということで、AMDやNVIDIAのように何らかの支援機能が実装されていると考えられる。
しかしチップセットのコストは高めのようで、「G45/G43はマイクロATXには高すぎる。そのクラスにはNVIDIAのチップセットを使って、エントリーにG41を使う」と話すメーカーもあった。マイクロATXのマザーボードは「価格が高いと売れない」とも言われており、どのくらいの値段で製品が出てくるのかもちょっと気になるところだ。