左右非対称のボディを持つ「Microsoft SideWinder Mouse」

マイクロソフトのゲーム周辺機器ブランド「SideWinder」が復活した。かつてマイクロソフトはPC用のフライトスティック(操縦桿)、ハンドル、ゲームパッドなどをSideWinderのブランドで販売していた。SideWinderは同等のゲーム用周辺機器に比べるとやや高価だが、高級な質感、Forcefeedbackという振動機能を他社に先駆けて搭載するなど、往年のPCゲームファンに絶大な支持を得ていた。しかし、SideWinderは絶大な人気にもかかわらず、2000年に製造と販売が打ち切られてしまった。それは多くのSideWinderファンにとって衝撃だった。

それから7年。SideWinderのブランドは高級ゲーム用マウスに与えられて復活した。SideWinderは往年のPCゲームプレイヤーにとって伝説となっており、彼らは半端な製品では満足しないはずだ。マイクロソフトが自社開発のマウスにSideWinderのブランドを与えた。これはマイクロソフトの自信の現れだと言って良い。

徹底的にカスタマイズできる

Microsoft SideWinder Mouseには小さな箱が付属し、この箱の中には銀色のオモリが4つ入っている。5gが1つと10gが3つだ。これはマウスの重さを調節するためである。このオモリはマウスの右側面から引き出すトレイに載せて使う。また、箱の中にはオモリの隣には白と黒のボタン状のプラスティック部品が入っている。これはソールと呼ばれるパーツで、マウスの裏面に装着して滑り安くするために使われる。出荷時にはマウスの裏にグレーのソールが装着されている。

アクセサリーボックスが付属する

ウェイトは本体のトレーに乗せて装着

アクセサリーボックスは約200グラム。ケーブルを固定するためのアンカーとして使用できる

なぜこのような部品が付属しているかというと、ゲームプレイヤーはスコアを上げるために、マウスの形状、重さ、滑りやすさ、停まりやすさにこだわるからだ。プレイヤーはこれらのオモリとソールを組み合わせて、最適な使い心地をカスタマイズする。たとえば、ダイナミックな動きが必要とされるFPSなど3Dシューティングゲームではマウスを軽くし、ソールを滑りやすくする。一方、リアルタイムストラテジーゲームでは細かくユニットを誘導するためにマウスを重くする。

SideWinder Mouseは解像度も変更できるため、高解像度に設定すればマウスの移動が大きくなる。しかし、それではマウスが走りすぎて、クリックしたいポイントを通り過ぎてしまう。そんなときはマウスを重くし、ソールの摩擦を大きくすれば停まりやすい。もちろんその逆のパターンを選ぶプレイヤーもいる。ゴルフのクラブを選ぶ感覚で好みのマウスに仕上げられる。これがゲームミングマウスに求められる性能である。

ホイールの手前にある3つのボタンは解像度を変更するためにある。出荷時には400、800、2000にセットされており、数値が高いほどカーソルの移動量が大きい。このボタンを使うといちいちマウスユーティリティを起動しなくても、ゲームプレイ中に解像度を変更できる。私は3D射撃ゲーム(FPS)で周囲を見渡すときは大きく、スナイパーライフルで照準を合わせるときは小さくと切り替えて使ってみた。乗り物に乗ったときと歩兵時で画面の移動速度が変わることがあって戸惑っていたが、このマウスならいつでも解像度を調整できて便利だ。解像度は200、400、800、1000、1600、2000の5段階で変更可能。ゲーム用と仕事用という使い分けもいいだろう。

解像度は6段階で変更可能

解像度は液晶パネルに表示される