デルは13日、同社のストレージ製品「PowerVault」シリーズにおいて、従来「PowerEdge Storage Server」として提供されていたエントリ - ミドルレンジのNASモデルを統合し、新たに「PowerVault NF」シリーズ、および「PowerVault DP」シリーズの2ラインナップ6製品に刷新した。販売はすでに開始されている。

ファイルサーバ向けのPowerVault NFシリーズは、オプションでiSCSIターゲットの設定が可能なソフトウェアを無償でバンドルするのが特徴だ。ラインナップは、充実したRAS機能を備えたタワー/5UラックミッドレンジNAS「PowerVault NF600」、クラスタ構成に対応した2Uラック型ミッドレンジNAS「PowerVault NF500」、20 - 30人規模の中小企業向けの「PowerVault NF100」の3モデル。価格はそれぞれ36万2,670円から、43万3,020円から、19万1,415円から。

PowerVault NFシリーズは、ホットスワッパブルなSASとSATA HDDを搭載し、PowerVault NF600は最大10基/10TB、PowerVault NF500は最大6基/6TB、PowerVault NF100は最大4基/4TBの容量を実現する。PowerVault NF600/NF500の2モデルについては、10Gイーサネットコントローラ、RAID 1/5/6/10/50に対応したPERC 6i RAIDコントローラを備えるほか、外付けファイバチャネルやiSCSIなどのネットワークストレージ、DAS、テープバックアップ製品との接続も可能だ。OSは、Microsoft Windows Storage Server 2003 R2 Express/Workgroup/Standard/Enterprise Editionから選択できる(PowerVault NF100はExpress/Workgroup Editionのみ)。

Disk to Diskによるバックアップ用途に特化したPowerVault DPシリーズは、Microsoft System Center Data Protection Manager 2007がプリインストールされている。ラインナップは、約4,500個までのメールボックスや、約1TBのMicrosoft SQL Exchangeまでのバックアップをカバーするラック/タワー型ワンストップアプライアンス「PowerVault DP600」、約3,500個までのメールボックスや、約800GBのMicrosoft SQL Exchangeまでのバックアップに対応したラックマウント型ミッドレンジワンストップ・スケーラブル・アプライアンス「PowerVault DP500」、ファイルサーバや、約2,000個までのメールボックス、クライアントのバックアップに最適なワークグループベースのエントリ向けワンストップ・アプライアンス「PowerVault DP100」の3モデル。価格はそれぞれ80万円前後から、80万円前後から、50万円前後から。

PowerVault NF/DPシリーズは、PowerEdgeサーバのハードウェアプラットフォームを利用しているため、PowerVault NF600/DP600はPowerEdge 2900III、PowerVault NF500/DP500は、PowerEdge 2950III、PowerVault NF100/DP100はPowerEdge 840の仕様に準ずる。ただし、プロセッサはサーバと比較して選択肢を絞ることで選びやすいよう配慮されている。