シャープは12日、ルームエアコン「SX」「SV」シリーズの2008年度モデルを発表した。SXシリーズは冷房能力2.2kWの「AY-W22SX」から6.3kWの「AY-W63SX」まで6機種をラインナップ、SVシリーズは冷房能力2.2kWの「AY-W22SV」から5.0kWの「AY-W50SV」までの5機種をラインナップする。価格はオープンで、推定市場価格は、SXシリーズの2.8kWモデル「AY-W28SX」で23万円前後、4.0kWモデル「AY-W40SX」で25万円前後、SVシリーズの2.8kWモデル「AY-W28SV」で21万円前後、4.0kWモデル「AY-W40SV」で23万円前後。

「左右なめらかガイド」の搭載で、部屋全体を包み込む気流を実現した新「SX」シリーズ(左)と運転モードによってバックライトの色が変わる大型液晶搭載のリモコン(右)

同社のエアコンは、昨年モデルより、ルーバーを装備せず、室内機のカバーが、冷房時は上に、暖房時には下に大きく開くことで気流をコントロールする独自の形態「上下両開きロングパネル」を採用している。これにより、冷房時には冷風が直接体にあたらず、天井に沿って流れ、暖房時には温風が床面を流れるという効果を得ている。

2008年度モデルでは、このロングパネルに、気流の横方向へのコントロールを行う「左右なめらかガイド」をプラス。これにより、天井/床だけでなく、左右の壁面にも気流を送ることが可能となり、部屋全体を包み込むような温度むらの少ない空調を実現した。また、横長の部屋や、部屋の一部のみを効率的に空調したい場合にも、このロングパネル+左右なめらかガイドは効果を発揮する。

同製品には、風を絞り込むことで速度をアップさせる「パワー集中ガイド」が装備されており、強風時には15m、微風時でも9m先まで届く気流を発生させる(SXシリーズ、4.0kWクラス)。なお、エアコンとしては珍しい、大型液晶パネルを搭載したリモコンを装備。液晶パネルは暖房や冷房など、運転の状況に応じてバックライトの色が変わるとともに、現在の気流の状態など、空調環境の情報を一度に表示させることが可能だ。

また、空清能力もアップしている。「ツイン除菌イオン」の搭載により、アレル物質の抑制だけでなく、脱臭能力もプラスされている。また、単独で除菌イオン運転のみを行うことも可能だ。室内の汚れた空気を排出する換気機能も装備する。

昨年モデルまでは、SXシリーズとSVシリーズとに機能的な差があったが、2008年度モデルでは、気流制御、ツイン除菌イオン、自動お掃除など、機能面での違いはない。2シリーズの違いは、SXシリーズが、よりハイパワーなモデルであるのに対して、SVシリーズはコンパクトモデルであるという点。SXシリーズの室内機は、幅894mm×高さ278mm×奥行き325mmとなっているが、SVシリーズでは、幅798mm×高さ260mm×奥行き290mmとなっている。また、気流の届く範囲も、SXシリーズは、強風で15mだがSVシリーズは強風でも12mとなっている。