Eclipseとの相互運用性を強化

7.0M1ではEclipseとの相互運用性が強化されており、Eclipseのプロジェクトを直接インポートすることができる。標準的なJavaプロジェクトであればほぼそのままIntelliJ IDEAに取り込むことが可能だ。また、クラスパスの設定はIDEA標準の.imlファイルだけでなく、Eclipseの.classpathファイルで管理することもできる。つまり同一のプロジェクトをEclipseとIntelliJ IDEAで共有することも可能というわけだ。

図14: Eclipseのプロジェクトをインポート

また、インポートのみならずEclipse形式にエクスポートが可能という点も大きい。Eclipse形式にエクスポートするとEclipseで使用するための.projectファイルと.classpathファイルが自動生成され、Eclipseでインポートすることが可能となる。IntelliJ IDEA上で定義したライブラリはEclipseのライブラリ変数に変換されるため、Eclipse上で同名のライブラリを定義することで生成されたプロジェクトをそのまま利用することができる。

"エレガント"という言葉がよく似合うIDE

本稿ではIntelliJ IDEAの主要な機能を駆け足で紹介したが、IntelliJ IDEAが支持されている理由はこれらの表面的な機能だけではなく、根底に流れる"エレガントさ"であると筆者は感じている。洗練された一貫性の高いユーザインタフェース、豊富だが無駄のない機能など、IntelliJ IDEAを使い込んでいくとEclipseやNetBeansにはない哲学を感じることができるはずだ。職人は道具に拘るというが、IntelliJ IDEAはまさにJava職人プログラマのための最高の仕事道具といってもよいかもしれない。有償かつ日本語版が提供されていないため、日本国内ではあまり広まっていないのが残念なところだ。

なお、IntelliJ IDEAは有償の製品であるが、30日間は無料で試用することが可能だ。また、オープンソースプロジェクトの開発者には無償でライセンスを供与している(3ヶ月以上活動を継続していること、コミュニティがある程度活発であることなど制限はある)。是非IDEAを試してみて欲しい。