エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム(NTTBP)は3日、公衆無線LANを利用した情報配信システム「Wi-Fine」を発表した。京浜急行電鉄、首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)、プロントコーポレーションの3社と共同で提供する。利用料金は無料。
スマートフォンや携帯ゲーム機でも見られるPDA用のサイト(画像)と、PC用サイトが用意される |
NTTBPは、NTT東西の「フレッツ・スポット」、NTTドコモの「Mzone」、NTTコミュニケーションズ「ホットスポット」といった、NTTグループ各社の公衆無線LANサービスに共用アクセスポイントを提供しているが、この設備を利用して、設置場所に応じた情報の配信を行う。開始時点でサービスエリアとなるのは、京浜急行の全駅(工事中の一部駅を除く)、つくばエクスプレス全駅と2000系列車内、プロントおよびカフェソラーレの全国114店舗。
ノートPC、PDA、スマートフォン、携帯型ゲーム機などで、無線LANとWebブラウジングに対応したものであれば、利用者の情報端末の種類は問わない。サービスエリア内でアクセスポイントを検索すると、「wifine」(つくばエクスプレスでは「tsukuba」)という名称のアクセスポイントが見つかるので、これに接続しブラウザで任意のURLを開くと、エリアに応じた情報を閲覧することができる。
配信される情報は、京浜急行エリアでは運行情報と沿線情報、つくばエクスプレスエリアでは楽曲のダウンロード配信(期間限定)と運行情報、プロントエリアでは音楽番組のストリーミング放送といったもの。また、全エリア共通でニュースや天気予報などのコンテンツも用意されている。そのほか、9月末までは試用サービスとして、1ユーザーあたり1日10分までの無料インターネット接続サービスが提供される。
エリア別コンテンツと共通コンテンツを1ページ内に混在表示可能 |
NTTBPでは、外出先での無線LANの利用シーンの拡大と、公衆無線LANサービスの認知向上を当面のサービス提供目的としているが、将来はエリア広告の配信なども視野に入れる。また、各社計画段階ではあるが、京浜急行では物販サイトの提供、プロントでは動画配信やエリア広告などの可能性を今後探っていくとしている。
コンテンツを提供するパートナー企業としてはリクルート、スポーツニッポン新聞社、気象情報システム、シナジーの4社が名乗りを上げており、NTTBPでは今後さらに幅広い企業に参加を呼びかけていくとしている。