4月20日、毎日コミュニケーションズが発行するWeb Designing誌主催によるセミナー「WD Live! 株式会社はてなと考えるにっぽんのWeb 2.0。そのサービスとサイト運営」が開催された。このセミナーでは、"日本を代表するWeb 2.0的企業"といわれる、はてなのCTO(最高技術責任者) 伊藤直也氏と、サイバード・インベストメント・パートナーズのバイスプレジデント 須賀正明氏との対談を交えて、はてなのサービスや、それを実現するためのアイデア、マネジメントなどが語られた。
"2.0"の現状 - 言葉は行き詰まったが…
始めに須賀氏より、現在のWebサービスについての分析がスライドで示された。言葉としてはすでに使い込まれた感もある「Web 2.0」だが、今も新しいサービスは生まれ続けており、最近は各サービスのニッチ化が進み、ユーザーやテーマを絞ったSNSなど、より深く狭いコミュニティができている。
こうした動きから読む側の労力が増えたことで、サイトを横断して情報を集めるアグリゲーション(=集約、集中管理)サイトが生まれはじめた。また、さらにそれを横断するハイパーアグリゲーションとも言うべきサービスも登場している。これらの中には、ユーザーの行動・検索履歴から適した情報を探して表示する提案型の機能が実装されているものがある。
検索サービスに代表されるキーワード入力による情報表示を「Active(能動的)」、何も入力しなくてもその人が欲しいと思われる情報を表示する提案型機能を「Passive(受動的)」と区分したうえで、どちらが優れるというものではないが、現在はPassive型に投資が流れる傾向にあると説明した。