"ようやく"と言うべきか、DirectX 10世代のGPUがメインストリームにも降りてくる。NVIDIAが発表したGeForce 8600 GTS / GTならびに8500 GTは、GeForce 8800 GTX / GTSと同様に統合型のストリームプロセッサを採用し、DirectX 10をサポートするメインストリーム向けGPUだ。搭載カードは実売で3万円前後から入手できる。今回、この新型GPUのうち「GeForce 8600 GTS」を試す機会を得ることができたので、さっそく性能検証をお届けしたいと思う。

試したのはAlbatronのGeForce 8600 GTS。リファレンスに沿った仕様のモデルである。なお、「GTS」は8600シリーズでは最上位のGPUとなる

主な仕様
GPU GeForce 8600 GTS GeForce 8600 GT GeForce 7900 GS(参考)
製造プロセス 80nm 90nm
トランジスタ数 289M 278M
コアクロック 675MHz 540MHz 450MHz
シェーダークロック 1.45GHz 1.19GHz 470MHz
ストリームプロセッサ 32
ピクセルシェーダー 20
バーテックスシェーダー 7
メモリタイプ GDDR3
メモリインタフェース 128bit 256bit
メモリ容量 256MB
メモリクロック 2GHz 1.4GHz 1.32GHz
メモリ帯域幅 32GB/sec 22.4GB/sec 42.2GB/sec
ROPユニット 8基相当 16

GeForce 7900 GSと比較すると大型化し、メモリまで覆うようになったヒートシンク付き冷却ファン

256MBモデルということもありメモリは片面実装

ディスプレイ出力はDVI-I×2系統で、(資料を読む限りでは)2系統ともデュアルリンクおよびHDCPにも対応する。またHDMI端子も可能とされている

PCI Expressグラフィックスカード用の6ピン電源コネクタを装備する

GeForce 7900 GSとの比較。ボードサイズ、要6ピン電源など、仕様的に似た箇所もある。価格はGeForce 7900 GSの方が現時点では安価

ボードレイアウト。GPUを囲むように4つのメモリチップを搭載する

GeForce 8600 GTSのGPU。G84でリビジョンはA2となっている

搭載するメモリはSAMSUNG「K4J52324QE-BJ1A」(2MB×32bit×8Bank×4チップ)。1000MHz(データレート2000MHz)はチップの仕様通りの動作

nTune 5.5からもコア675MHz、メモリ(ほぼ)1000MHz(データレート2000MHz)を確認

テスト環境

グラフでの表記 8600 GTS 7900 GS
CPU Core 2 Extreme QX6700
Memory Corsaior CMX2X1024-8500C5(667MHzで使用)
M/B Intel D975XBX2
Chipset Intel 975X
mb driver INF 8.1.1.1010
Graphics Albatron
GPU GeForce 8600 GTS GeForce 7900 GS
VRAM 256
vga driver Forceware 100.95 ForceWare 93.81
HDD Western Digital Raptor 74GB
OS Windows XP Professional SP2(英語版)