この連載では、中古物件のリノベーションやシェアハウスの設計、工事管理を手がける夏水組(なつみくみ)代表 坂田夏水さんによる、DIY初心者のためのお部屋のリノベーション術を紹介中。第2回では「ここを変えるとお部屋が大きく変わる」3つのポイントを教えてもらいましょう!

坂田夏水さん
夏水組代表。アトリエ系設計事務所、工務店、不動産会社勤務を経て、2008年夏水組を設立。女性特有のリノベーションや内装デザインが注目を集めている。また、書籍などを通し、生活スタイルが変化しやすい女性に「気軽なリノベーション」を提案中。自分らしい「理想の空間」で日々の暮らしをいきいきと過ごしてほしいとのこと

ポイントは壁・床・ソファー

坂田さん: 第2回ではお部屋を劇的に変えるためのポイントについてお話します。どこを変えたらいいかわからないという声をよく聞くのですが、「壁」「床」「ソファー」の3つを意識するとお部屋の印象は大きく変わります。それぞれの費用やポイントについて、ご紹介しますね。

白い壁は真っ白なワンピース、柄物にも挑戦しよう!

壁は面積が広く視界に入りやすいので、お部屋の印象が劇的に変わります。特に、白い壁から色や柄のある壁にすれば、ものすごくインパクトがありますよ。日本の住宅は白壁が多いと思いますが、ヨーロッパ圏では真っ白なお家は少なく、色壁や柄のついた壁紙のお宅がほとんどです。言い方が悪いかもしれませんが、ただ白いだけの家は無機質なイメージを抱くとも言われています。

わかりやすいように洋服で考えてみると、壁の貼り替えや塗替えは、真っ白な服を着ていた女性が柄物や色物のワンピースに着替えたというイメージです。とても華やかになるので、是非試してもらいたいです。

壁紙は部屋の印象を大きく変えます (『初めてでも失敗しない! リフォーム&インテリア アイディアBOOK』より)

「難しそう…」と思う方も多いと思いますが、壁1面だけのペイントであれば3時間ぐらいで塗ることができ、費用も1万円前後で済みます。1面変えるだけでもアクセントになるので、まず壁の色をつけてみる。それでは物足りないという人は柄物のクロスを貼ってみるのがよいと思います。

最近は貼ってはがせるのりもあるので、賃貸でも気軽に壁紙を貼ることができますし、費用もそれほどかかりません。引っ越すときは、貼り替えた壁紙を剥がし、筒状に丸めて次のお家に持っていけば再利用できます。コストパフォーマンスも良いので、リノベーションの第一歩としておすすめです。

柄物の壁紙を貼ってみるのもおすすめです

ちょっと難しいけど挑戦したい床

床は自分の好みのものを見つけるのが難しいです。大掛かりなものになると、業者の人にお願いする事になりますし、予算や納期などの問題も浮上します。

ただ、お客様に「お部屋の中で何が不満ですか?」と尋ねると、「床」という答えが多いことも事実です。模様がダサくて嫌だとか、色がインテリアと合わないとか、床を変えたいという人は結構いるんですよ。インテリアがなぜかしっくりこないお部屋では、床と家具が合っていなかったということがあります。

床を変えたい人は結構多いです (『初めてでも失敗しない! リフォーム&インテリア アイディアBOOK』より )

簡易的に床を変えたいのであれば、ラグやタイルカーペットを使うのが手軽です。組み合わせて使うものは、貼る手間も少ないですし、単価も1枚500円~と安いので、好きな組み合わせて使うことができます。一部だけ敷いて、アクセントにするのもおしゃれですね。

すこし手間がかかりますが、クッションフロアというビニール系のプリント床材というものも販売されています。床の上に養生テープを貼って、その上に敷くという使い方をすれば、賃貸の床もガラッと変えられます。木目調やタイル柄などがそろっているので、「カーペットや畳敷きだけどフローリング風にしたい」という希望も叶えられますね。部屋全体にぴっちりと合わせて敷けば、もとからフローリングのお部屋であったかのように見せることができる優れものです。GONGRIの床も、実はタイル調のクッションフロアなんですよ。

床のリノベーションは、家具をどかす必要がありますし費用や時間もそれなりにかかります。壁紙の貼り替えなどでDIYに慣れてから挑戦してみてはいかがでしょうか?

ソファーはインテリアポイントに

DIYの趣旨とは少し異なりますが、ソファーも部屋を構成する重要な要素です。家具の中でも面積が広く、視線が集まりやすいため、インテリアのポイントとなるからです。ゆったりとした時間を生活空間の中に作り出すため、くつろぐ空間を作るためっていうことを前提に、どのようなお部屋にしたいかをもとにソファーを選ぶと良いのではないでしょうか。

ソファーはインテリアのポイントになります(『初めてでも失敗しない! リフォーム&インテリア アイディアBOOK』より )

壁・床・ソファーの3点が重要としましたが、それを踏まえて初心者にお薦めしたいリノベーションの場所は「リビング」または「寝室」です。この2部屋は壁や床の面積が広いので、手を加えると印象がガラッと変わります。1番長く時間を過ごすところほど、自分好みにしてほしいですね。

とはいえ「面積が広すぎて失敗したら怖い」という方もいるでしょう。そういう人は、トイレなど少し狭いところで試してみるのもいいかも良いと思いますよ 。

【次回はインテリアにしっくり馴染む雑貨選びのコツを紹介します】


坂田夏水
夏水組代表。武蔵野美術大学建築学科卒業。アトリエ系設計事務所、工務店、不動産会社勤務を経て、2008年に夏水組設立。女性特有のリノベーションや内装デザインが注目を集めている。著書は『夏水組のパリ風手作りインテリア』(KADOKAWAメディアファクトリー)、『夏水組インテリア・コレクション』(けやき出版)、『夏水組の「家デコ」レシピ』(学研パブリッシング)など。
好評発売中の最新作『初めてでも失敗しない! リフォーム&インテリア アイディアBOOK』(KADOKAWAメディアファクトリー)では、ペンキの塗り方や壁紙の貼り方、テイスト別コーディネートアイディアなども紹介している。