フィッシング対策協議会は11月1日、2017年10月のフィッシング報告状況を明らかにした。同協議会に寄せられたフィッシング報告件数は、前月度より211件減少した982件で、3カ月ぶりに1,000件を下回った。
フィッシングサイトのURL件数も、前月度より349件減少し、863件だった。フィッシングに悪用されたブランド件数は、前月度より9件減って19件となっている。
フィッシング報告件数が特に多かった8月、9月と比べると、10月の報告件数は少なくなったが、依然としてAppleを装うフィッシングメールが出回っており、報告された982件のうち、約7割がAppleを名乗っているという。Amazon、LINE、PayPal、仮想通貨関連サービスなどの大手ブランドを装うフィッシングも報告されている。マイナビニュースでも、10月はAppleやAmazonを装うフィッシングの記事を掲載した。このほか、LINEが運営する仮想通貨事業「LINEコイン」を装った巧妙な偽サイト「LINE COIN」が登場し、LINEがTwitterの公式アカウントで注意を促すこともあった。
フィッシングサイトの中には、個人情報を入力してしまうと、次回以降アクセス不能となり、サイトの確認や調査ができなくなる場合がある。受信したメールについては、たとえAppleやLINEのような有名企業を名乗っていても、念のため各サービス事業者のWebサイトで注意喚起の情報が出ていないかを確認するとよいだろう。それでも不安な場合は、問い合わせ窓口に連絡するという方法もある。少しでも疑わしいと感じた場合は、アカウント情報(メールアドレス、パスワード)や、クレジットカード番号などの個人情報を入力しないほうがよいだろう。