東武鉄道は今夏の運転開始をめざすSL列車「大樹」について、運転開始日を8月10日に決めたと発表した。2017年度は土休日を中心に約100日の運転を予定しているという。

下今市駅に新設される「下今市SL機関庫」完成イメージ

SL「大樹」は、蒸気機関車と車掌車、客車3両、ディーゼル機関車からなる編成で、東武鬼怒川線下今市~鬼怒川温泉間12.4kmを片道約35分で走行。蒸気機関車(C11形207号機)はJR北海道、車掌車はJR貨物とJR西日本、客車はJR四国、ディーゼル機関車はJR東日本から、それぞれ譲渡または借り受けて使用する。客車の座席定員は約200席の予定。1日あたり3往復の運行を計画しており、下今市駅を始発駅とする運行ダイヤについては、とうきょうスカイツリー駅から運転する新型特急「リバティ」などとの接続を検討しているという。

運転開始に先立ち、下今市駅と鬼怒川温泉駅にはJR西日本から譲り受けた転車台を設置。下今市駅では駅舎も改修し、かつてSLが走っていた時代をほうふつとさせる昭和レトロ感のある駅舎に生まれ変わる。駅構内にはSLの雄姿を間近に見学できるエリアを整備するとともに、SLの日常点検などを行う「下今市SL機関庫」も新設する。

転車台と下今市SL機関庫は3月頃に完成予定。5月頃には東武鬼怒川線で試運転を開始し、7月頃には下今市駅舎などの改修も完成する予定だという。