NVIDIAは3日(現地時間)、"Pascal"アーキテクチャベースのコンシューマ向けGPU「GeForce GTX 1050 Ti」と「GeForce GTX 1050」をノートPC向けに提供すると発表した。現在、アメリカ・ラスベガスで開催中のCES 2017にて搭載製品が披露されるという。

"Pascal"世代では、すでにハイエンドの「GeForce GTX 1080」に加え、ミドルレンジの「GeForce GTX 1070」と「GeForce GTX 1060」がノートPC向けに提供されているが、新たにエントリーの「GeForce GTX 1050 Ti」と「GeForce GTX 1050」が追加されたことになる。

Pascal世代のGPUでは、ノートPC向けでも型番から「M」を外し、デスクトップ向け製品に並ぶ性能を実現するとしている。「GeForce GTX 1050 Ti」と「GeForce GTX 1050」でも、CUDAコア数はデスクトップ向けのものと同一だ。一方で、動作クロックはデスクトップ向けのものよりも高く設定されており、特にブーストクロックが引き上げられている。

製品名 GeForce GTX 1050 Ti
(デスクトップPC版)
GeForce GTX 1050 Ti
(ノートPC版)
GeForce GTX 1050
(デスクトップPC版)
GeForce GTX 1050
(ノートPC版)
CUDAコア数 768基 768基 640基 640基
ベースクロック 1,290MHz 1,493MHz 1,354MHz 1,354MHz
ブーストクロック 1,392MHz 1,620MHz 1,455MHz 1,493MHz
メモリ容量 4GB 8GB 最大4GB 最大4GB
メモリタイプ GDDR5 GDDR5 GDDR5 GDDR5
メモリインタフェース 128bit 128bit 128bit 128bit
メモリ帯域幅 112GB/sec 112GB/sec 112GB/sec 112GB/sec

NVIDIAでは、従来世代の製品比で3倍の性能と電力効率を実現するほか、DirectX12のサポートなどで、最新ゲームを1080p/60fpsでプレイ可能だとアピール。厚さ17㎜の薄型ノートPCでもゲームを楽しめるとしている。また、高機能な画面キャプチャ機能「Ansel」やディスプレイ表示技術「G-SYNC」などの機能にも対応する。

このほか、バッテリ駆動中のゲームプレイ時間を延ばす「BatteryBoost」機能を搭載。従来世代では、「BatteryBoost」を使用しているときに、ゲームプレイ中のフレームレートが大きく変動し、電力を消費していたが、最新世代ではフレームレートの変動を抑え、電力消費を削減し、駆動時間を延ばすという。

「GeForce GTX 1050 Ti」や「GeForce GTX 1050」を搭載したノートPCは、すでに30製品以上予定されており、Acer、Alienware、ASUS、Dell、HP、Lenovo、MSIといったベンダがCESで搭載製品を発表する見込みだ。