Mozillaは9月19日(米国時間)、マルチプロセス対象利用者を拡大した、WebブラウザFirefoxの最新版「Firefox 49」をリリースした。同社Webサイトから無料でダウンロードできる。

Firefox 49

マルチプロセスは、Webコンテンツの処理とFirefoxのUIの処理とを、別のプロセスに分離する機能。これにより、パフォーマンスや安定性が向上する。具体的には、例えば特定のWebページがPCの処理プロセスを大量に消費していた場合でも、更新ボタンやタブボタン、メニューといったFirefoxのUIが固まることを避けることができる。

マルチプロセスは、ひとつ前のFirefox 48で製品版に初搭載され、アドオンを利用していないユーザーを対象に、全ユーザーの1%から順次提供されていた。今回のアップデートで対象利用者が拡大され、正常な動作が確認されている一部アドオンを利用しているユーザーにも提供を開始する。

新機能としては、ログインマネージャが更新され、保存されたHTTPログイン情報を使いHTTPSでアクセスした場合でもログイン可能となった。また、リーダーモードで幅・行の調節に対応したほか、コンテンツ読み上げの音量が大きくなった。このほか、ハードウェアアクセラレーション非対応の環境でも、動画パフォーマンスが向上している。

一方で、ブラウザ上でビデオ通話/音声通話、画面共有やテキストメッセージなどが利用できる「Firefox Hello」がこのバージョンで削除される。また、Mac OS X 10.6 / 10.7 / 10.8のサポートも正式に終了した。

対応OSはWindowds版がWindows XP / Vista / 7 / 8 / 10、Mac版がOS X 10.9 / 10.10 / 10.11、Linux版がGTK+ 3.4以降 / GLib 2.22以降 / Pango 1.14以降 / X.Org 1.0以降(1.7以降推奨) / libstdc++ 4.3以降。

Firefox 49のバージョン情報