日本と母国の医師、どちらに診察してもらいたい?

異国の地で急に体調を崩し、その国の医療機関で診察してもらった経験はないだろうか。言葉もうまく通じないし、そもそも自国の医療レベルと大きな差があった場合は、体調が快方に向かうかも疑わしくなる。

一方で、「メディカルツーリズム」という言葉もあるように、より高品質の医療サービスを求めて海外へと旅立つ人もいる。美容整形手術を受けるために韓国へと渡航するのも、その一例といえるだろう。

それでは、日本に来ている外国人は、母国と日本のどちらで医療サービスを受けたいと考えているのだろうか。日本在住の外国人20人に理由とあわせて聞いてみたので紹介しよう。

Q. 日本の医師と母国の医師、どちらに診察してもらいたいですか? 具体的な理由と共に教えてください

■ジャパンがイイネ!
・「日本の医師。信頼できる。説明が丁寧」(チェコ/58歳/男性)
・「日本の医師です。プロですから」(インドネシア/36歳/男性)
・「やっぱり日本の医師ですね。技術は、日本のほうが進んでいるからです」(ベトナム/36歳/男性)
・「病気によりますが、日本の大病院の医者に診察してもらいたいです。母国の医者の信頼性が低いです」(フィリピン/35歳/女性)
・「日本ですね! 台湾のほうは結構雑で流れ作業って感じです。あまり細かく見てもらえないです」(台湾/30歳/女性)
・「日本の医師は常にクールなのでなかなか打ち解けにくいですが、検査結果の正確性の精度が高いので、日本の医師に診察を依頼したい」(モンゴル/39歳/女性)

■母国を好みます
・「母国の医師のほうがいいです。よく理解できるから。その上に母国で費用が低いから」(ウクライナ/25歳/男性)
・「母国のほうです。知識が深いからです。特に歯医者はそうです。日本で歯の治療をしてもらって、母国で『誰にやられたの』っていわれたことがあります」(ポーランド/30歳/女性)
・「母国の医師。日本では悪い経験がいっぱいです。マナー悪いし、診断を間違えたし、セクハラあったし」(イギリス/31歳/女性)

■どちらもウエルカム!
・「両国で診察してもらって、両方とも良い先生でした」(ギリシャ/33歳/男性)
・「どちらでも良い。ただし、セカンドオピニオンとしてもう一人聞きたい」(韓国/34歳/男性)
・「どちらも親切なのでどちらにもお願いしたい」(香港/34歳/女性)
・「日本語がわりとできるので、どちらでも良いです。全然しゃべれない言語なら不安になると思います」(シリア35歳/男性)

■その他
・「日本の医師の診察時には、かわいい看護師さんがいる確率が高い」(フランス/35歳/男性)
・「病気による。より先進的な方を選びたい。友達がうつ病になって、日本で入院して3カ月間かけても治らなく、中国に帰ったら2週間で治った」(中国/28歳/男性)
・「歯医者やセラピストなら母国の医師をもっと信頼することができる。それ以外はどちらでも大丈夫」(イラン/28歳/女性)
・「日本の医師は説明するとき言葉が少なく、不思議と思ってます。日本の医師や母国の医師に関係なく、優しい先生に、心配、不安を分かってくれる先生に診察してもらいたいです」(ブルガリア/33歳/女性)

■総評

結果は、日本の医師を選ぶ回答者の方が多いというものになった。特に「信頼性」「技術水準」という観点から日本人医師を選んでいるようで、「日本の医師に診察してもらえば安心です。ご丁寧に具体的に話を説明していただける」(エジプト/33歳/男性)などは、海外から見た日本のイメージを端的に表しているように思える。

一方で、疾病によって母国と日本のいずれを選ぶか異なるという意見も少なくなかった。特にデリケートな悩みを抱える女性は、自分の意思や説明をはっきりと伝えやすい母国を選ぶ傾向が男性よりも強かった。

※写真と本文は関係ありません