カシオ計算機は6日、OSとしてAndroid Wearを採用したリストデバイス「Smart Outdoor Watch」(WSD-F10)を発表した。オレンジ、グリーン、ブラック、レッドの4色で展開する。3月下旬の発売を予定し、税別価格は70,000円。なお、米国ラスベガスで開催の「2016 International CES」(CES 2016)において、カシオブースおよびプレスカンファレンスで披露されている。

Smart Outdoor Watch WSD-F10

Smart Outdoor Watchという名前の通り、アウトドアユースにフォーカスしたリストデバイス。5気圧の防水性能に加えて、米軍の調達規格「MIL-STD-810G」準拠のタフネス性能を持つ。大型の操作ボタン類にはすべり止め加工を施し、本体の右サイドに集中させることで、グローブを装着した手でも操作性が落ちないようにした。

ディスプレイ部は、静電容量式タッチパネルの1.32型カラーTFT液晶(320×300ピクセル)かつ、モノクロ液晶の2層構造となっている。モノクロ液晶だけを用いる「タイムピース」モードを備え、時刻表示のみとすることで、内蔵バッテリーの寿命を延ばすことが可能だ。タイムピースモードだけを使った場合、約1カ月以上の駆動時間となっている。通常使用時の駆動時間は1日以上。

オレンジ

グリーン

ブラック

レッド

内蔵のセンサー類は、圧力(気圧/高度)、加速度、ジャイロ、方位(磁気)だ。GPSを持たないのは残念だが、これは本体サイズやバッテリー寿命を重視した判断とのこと。位置情報の取得には、スマートフォンのGPS機能を利用する(Bluetoothでペアリング)。WSD-F10の通信機能は、Bluetooth 4.1(Low Energy対応)とIEEE802.11b/g/n準拠の無線LAN(Wi-Fi)だ。

対応OSおよび端末は、Android 4.3以上のスマートフォン、iOS 8.2以上のiPhone 5 / 5s / 5c / iPhone 6 / 6 Plusとなっている(iOSでは一部の機能に制限あり)。WSD-F10の本体サイズ(ボディ部分)はおよそ、縦61.7×横56.4×厚さ15.7mm、バンドを含む重量は約93gだ。

オリジナルウオッチフェイスも多数

機能面では、右上のTOOLボタンから、コンパス、気圧・高度、日の出・日の入り時刻、タイドグラフ、活動グラフなどの各機能を呼び出し、自然環境の変化や活動量をリアルタイムで把握。スマートフォンアプリ「CASIO MOMENT SETTER+」と連携させると、トレッキング、サイクリング、釣りといった各アクティビティ中に、知りたいタイミングやチャンスの通知を受け取れる。速度、距離、日の出の時刻、休憩のタイミング、魚の動きが活発になるフィッシングタイムなど、あらかじめ設定した条件で必要な情報を自動で知らせてくれる。

EX-FR100

カシオの離合体・防水防塵アウトドアカメラ「EXILIM Outdoor Recorder EX-FR100」とも連携。WSD-F10を操作して、EX-FR100のシャッターを切ったりできる。

また、上記のセンサー類を活用する各種アプリをプリセットしているほか、Android Wear用アプリも追加可能。Gmail、Google音声検索、Google Maps、Google Fit、天気予報など、Googleが提供する各種アプリやサービスにも対応している。プリセットアプリは以下の通り。

■トレッキング用GPSアプリ「YAMAP」
スマートフォンが圏外でも、トレッキング専用の地図を呼び出し表示できるGPSアプリ。

■トレッキング用GPSアプリ「ViewRanger」
ルート情報、ナビガイド、気圧グラフ、位置情報、次のポイント地点までの距離といったデータを提供するGPSアプリ。

■お天気アプリ「Go 雨! 探知機」
現在地付近の雨の様子が一目で分かるお天気アプリ。最新型の気象レーダー(X バンド MPレーダー)を利用し、リアルタイムの雨量情報をもとに現在地周囲の雨量を瞬時に表示。アウトドアシーンにおける天気の急変への対策に役立つ。

■フィットネス用アプリ「Runkeeper」
5,000万人以上のユーザーが利用するランニングやサイクリング向けアプリ。ランニング、 サイクリング、ウォーキング、ハイキングなどのルートを追跡・記録ができる。