パナソニックは9月29日、オーディオ専用ブランド「Technics(テクニクス)」の2ウェイスピーカー「SB-C700」を発表した。発売は2015年2月が予定されており、希望小売価格は158,000円となっている(2本、税別)。なお、本製品は受注生産となる。
「音・音楽の感動を創出するオーディオ専用ブランド」として復活したTechnicsにおいて、「プレミアムシステム C700」シリーズとして位置付けられるモデル。「C700」シリーズは、上位のラインナップである「リファレンスシステム R1」シリーズに対して、より多くのユーザーに楽しんでもらうことが念頭に置かれている。
ST-C700は、新開発の「同軸平板2ウェイユニット」を採用することで、点音源化を実現した2ウェイスピーカー。点音源化に加えて、ウーファー振動板に対して精密に調整して配置されたドーム型ツイーターがリニアフェーズ再生を実現することで、優れた音像定位となっている。
同軸平板2ウェイユニットでは、中高域の忠実な再生を行うため、軽量で剛性の高いカーボンクロススキン材とアルミハニカムコア材でサンドイッチ構造にしたウーファー振動板を採用。これにより、コーン型振動板で生じる前室効果による周波数特性の乱れを抑えている。さらに、磁気回路にダブルマグネット、銅ショートリング、高占積率エッジワイズ巻線によるボイスコイルが、駆動力強化と低歪化を実現。これらが中高域を忠実に再現する。
一方、ハイレゾ音源の高品位な音質を最大限に生かせるよう、100kHzまでの超広帯域再生を実現した。これは、軽量のアルミニウム振動板の採用や構造シミュレーションを行い、ドーム型ツイーターを高剛性構造としたことで、可能となったものだ。また、振動板が軽量となったことで、2個のネオジウムマグネットでプレートを挟み込む構造の磁気回路がドライブしやすいようになっている。
キャビネットは、不要な共振を排除して音質を向上させるよう材質や配置に徹底して配慮。側板に最厚部40mmのアーチ状剛性板を採用。徐々に厚みが替えられている偏肉構造とすることで、板の共振を分散、減衰することに成功している。また、六面を強固に接合することで剛性を向上させ、筐体がたわむことによる不要共振の発生を抑制。加えて、スピーカーユニットは定在波が少なくなるように配置され、スピーカーフレーム外周を覆うリングも不要な共振を排除すべく高い内部損失素材が採用されている。
主な仕様は次の通り。スピーカーユニットはウーファーが同軸16cm平面型×1、ツイーターが1.9cmドーム型×1、再生周波数特性は40Hz~100kHz(-16dB)、45Hz~80kHz(-10dB)、インピーダンスは4Ω。サイズはW220×D286×H336mm、質量は約8.5kg(1本)となっている。