ソニーは9月12日、「Aマウント」のレンズ交換式カメラ新モデル「α99」を発表した。発売は10月26日で、価格はオープン。レンズが付属しない本体のみの発売となり、推定市場価格は30万円前後となっている。

「α99」

フルサイズ(35.8×23.9mm)CMOSセンサーを搭載する、「α」シリーズのフラッグシップモデル。CMOSセンサーは、同時発表の「サイバーショット DSC-RX1」と同様に、新開発のものを採用した。

オンチップレンズの位置やフォトダイオードの面積などを改良した、新開発のフルサイズCMOSセンサーを搭載

APS-Cサイズ(写真中)、1型(写真右)のセンサーとの比較

フルサイズセンサーで受光面積が大きなうえ、受光部に対してオンチップレンズの位置を低くしての集光効率向上や、回路設計の最適化によるフォトダイオード面積拡大が図られている。ローパスフィルターも新開発の他点分離式のものを採用し、高い解像感を得るのに成功。これらの工夫により、「α900」に比べて大幅な画質向上を実現しており、ソニーでは「α」シリーズ史上最高画質と謳う。

イメージセンサーの刷新に合わせて、画像処理エンジン「BIONZ」も新開発のものを搭載。α99で新たに搭載されるフロントエンドLSIと連携することで、フルサイズセンサーが生成する膨大なデータ量の画像処理を高速化・高画質化している。

高感度時に発生しやすいノイズ対策としては、「エリア分割ノイズリダクション」を搭載。画像をエリアごとに「平坦」「エッジ」「テクスチャ」と3種類に分類することで、建物の輪郭などを崩さずにノイズ低減することが可能となった。

また、19点測距(11点クロス)の位相差AFセンサーと102点測距の像面位相差AFセンサーを併用するデュアルAFシステムを採用し、高精度なピント合わせが行える。このAFシステムにより、縦(前後)の動きは位相差AFで、横の動きは像面位相差AFでとらえることで被写体を細くし続ける「AF-D」モードにも対応した。なお、像面位相差AFへのレンズの対応は、ユーザーアップデートにより順次行われる予定だ。

電子ビューファインダーは、有機EL方式の「XGA OLED Tru-Finder」を搭載。有効約235.9万ドット表示で被写体を精細に捉える。視野率は100%、倍率は約0.71倍、サイズは0.5型となっている。

主な仕様は、マウントがソニーAマウントで、撮像素子が有効約2,430万画素・フルサイズ(35.8×23.9mm)のExmor CMOSセンサー、対応感度がISO100~ISO51200。背面のモニターは約122.9万ドット・3型の液晶方式(WhiteMagic)を採用する。

背面のモニターは可動式となっており、ローアングルやハイアングルからの撮影も行いやすい

記録メディアはメモリースティック PRO デュオ/PRO-HG デュオ、SD/SDHC/SDXCカードが利用可能。記録形式は静止画がJPEG、RAWないしRAW+JPEG、動画がAVCHDおよびMP4となっており、動画の記録画素数は最大1,920×1,080ドット/60pだ。

付属バッテリーの撮影可能枚数はファインダー使用時が約410枚、液晶モニター使用時が約500枚(いずれもCIPA準拠)。

本体サイズは約W147×D78.4×H111.2mm、重量は本体のみで約733g、バッテリーとメモリースティック PRO デュオを含む状態で約812gとなっている。

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