The Vergeが2月6日(米国時間)に報じたところによれば、米Microsoftが間もなくリリースを計画しているといわれる次期「Windows 8」の一般向けベータにあたる「Consumer Preview」において、Windows 95以来採用されてきた「スタートボタン」を廃止する見込みだという。同誌によれば、これは先週末ごろからリークされ始めた最新ビルドのスクリーンショットから判明したものであり、16年ぶりのユーザーインターフェイスの大改修となりそうだ。

Windows 8のスタート画面

Microsoftが2月末での一般配布を計画しているベータ版の名称が「Consumer Preview」になるとみられることは以前に報じたとおりだが、The VergeによればこのConsumer Previewは「Build 8220」になるという。現在配布されているWindows 8のDeveloper Previewにおいて、「スタートボタン」は2カ所で確認でき、1つはデスクトップ画面における従来の場所に配置された「スタートボタン」、そしてもう1つが「Charm」と呼ばれる新メニューの「スタートボタン」だ。同誌によれば、デスクトップ画面からスタートボタンが排除されるものの、Charm上では引き続き「Start button orb」として残り、従来のデスクトップ画面と新しい「Metroスタイル」と呼ばれる方式のスタート画面を往復するスイッチとなるようだ。またスタートボタンが排除されても、従来のタスクバーにあたる「Super Bar」はそのまま残り、Windows 7と同様に特定のアプリケーションを「Pin」して、ランチャーとして登録できるとのこと。

Developer Previewにおいて問題だったのは、煩雑なUIとそれがユーザーに引き起こす混乱だ。デスクトップ画面における「スタートボタン」は「Metroスタイルのスタート画面に戻る」役割でしかないにも関わらず、従来と同様のポジションに位置し続け、操作ミスや混乱を誘発する最大の原因の1つとなっていた。これが排除されたことは、「デスクトップ画面はあくまでアプリケーション実行画面の1つである」と明確に切り分けた結果だろう。

一方で、デスクトップ画面とスタート画面を切り替える方法はまだ2つある。1つはキーボードの「Windows」ボタンを押すこと、もう1つは前述のように「Charm」を使うことだ。Charmはスタート画面を呼び出す「Windows」ボタンのほか、「Search」「Devices」「Share」「Settings」という機能メニューで構成された、すべてのメニューとアプリで共通のシステムメニューだ。呼び出し方は、マウスの場合はカーソルを左下の端に移動する、キーボードの場合は「Windows」+「C」キー。タッチスクリーンの場合は画面右端から中央に向かって指をなぞればいい。

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