フォステクスは27日、純マグネシウムユニットを採用するスピーカーシステム「G1302MG」「G1300MG」を発表した。発売は12月上旬で、標準価格はG1302MGが269,850円、G1300MGが170,100円となっている(いずれも1台)。

130mmの大口径純マグネシウムウーファーを採用する「G1302MG」(左)と「G1300MG」(右)。本体色は、バイオリンレッドとファゴットブラウンが用意されている

G1302MGは、G1302の後継となるフロア型の3ウェイスピーカーで、G1300MGはG1300の後継となるブックシェルフ型の2ウェイスピーカーだ。搭載しているユニットは20mm径のリッジドーム型ツイーターに、130mm径の中低域用ウーファー。G1302MGでは、これに130mm径の低域用ボトムウーファーが加えられている。

G1300/1302ではツイーターにのみ純マグネシウム振動板を採用していたが、G1302MG/G1300MGでは、中低域用のウーファーにもHR形状の純マグネシウム振動板を採用している。130mm径の純マグネシウムウーファーは世界初。

マグネシウムは軽量で剛性が高く、振動吸収性も優れる。スピーカーの振動板には非常に適した素材だが、加工が困難なため、一般的にはアルミニウムなどとの合金が使用されるケースが多い。同社では2006年に、世界初の85mm径純マグネシウムフルレンジユニットを採用したスピーカーシステム「G850」を発売している。その際は、300本という限定発売となっていた。その後、加工技術などが向上し、安定して振動板を作ることができるようになったため、130mmの大口径の純マグネシウムユニットを採用しているが、G1302MG/1300MGはレギュラー製品となっている。

ウーファーとボトムウーファーを備えるフロア型のG1302MGは、エンクロージャー内を分割したスタガードバスレフ方式を採用。G1300MGはリアバスレフ方式を採用している。バッフル板の素材は19mm厚のブナ合板で、天板・側板・底板は、G1300MGでは18mm厚のCE合板が、G1302MGでは9mm厚のパーチクルボードを2枚張り合わせたものが使用されている。裏板は15mm厚のMDF材だ。

再生周波数帯域はG1302MGが45Hz~55kHzで、G1300MGが55Hz~55kHz。インピーダンスはいずれも6Ωで、最大許容入力は100Wとなっている。サイズはG1302MGがW275×D305×H1,050mm、G1300MGがW191×D239×H396mm。重量はG1302MGが30.3kg、G1300MGが10.2kgだ。