ファーウェイの全体的な業績や戦略について説明を行った秦氏

Huawei Technologies(華為技術)は21日、東京ビッグサイトにて22日から開催される「WIRELESS JAPAN 2009」へ出展するにあたり、事前説明を行う報道関係者向けラウンドテーブルを開催した。通信インフラ機器ベンダーとして世界2位に成長した技術力の高さと今後のLTEなどの次世代通信への取り組みを紹介した。

はじめに、ファーウェイ 日本支社であるファーウェイテクノロジーズ・ジャパンのストラテジーマーケティング部本部長 秦 暁新(シン・ギョウシン/James Chen)氏が登壇。同社通信インフラ機器の業績について、「世界全体で業績が伸びている。中国ではシェア1位、アフリカや中東、ロシアなどでも2位を実現した。世界全体でもノキアシーメンスを抜いて2位になっている」と説明。「世界の通信事業者の中で上位50社のうち36社に通信機器を提供している」として業績が好調であることを示した。

世界の通信市場をリードする企業へ

ファーウェイの世界の各地域での伸び

世界各通信事業者におけるファーウェイの採用例

中国市場でのファーウェイのシェア

グローバルで成長している理由は最先端の技術と優れた実績によるものだとのこと

2009年第1四半期トランシーバ出荷台数のける市場シェア

今後も通信インフラ関連に注力していくと徐氏

続いて、同社無線ネットワーク製品部シニアブランディングマネージャー 徐 岩(シュ・ヤン/Kevin Xu)氏が登壇し、具体的な技術戦略や実績の説明を行った。事業別セグメントでは、「オールIPブロードバンドや無線アクセスネットワークといった通信インフラ関連が主力。今後もこの分野に注力していく」と説明した。

中でも「次世代ネットワーク方式であるLTEでは、GSM/UMTS/LTEをひとつの機器で提供できる業界初の『SingleRAN』を開発し、事業展開をリードしている」とのことで、「仕様策定や特許の面でもLTEのリーダーシップを取っており、商用ネットワークで下り最大150Mbps(理論値)を実現するLTE eNodeBを発表した」とアピールした。また、2009年1月にノルウェーのテリアソネラ社より、世界初の商用LTEネットワークのサプライヤーに選定されたことも紹介した。

事業部門別活動

LTEは第4世代BTSにより業界を一歩リード

高収益なモバイルブロードバンドを構築

50%以上の消費電力削減に貢献

日本市場については、「従業員の現地採用や現地パートナーとの密接な提携といったように日本のローカル市場に合わせて行くことが非常に重要だと考えている」と説明。「将来的には、イー・モバイル以外の通信事業者との提携や日本の通信ベンダーとの協業なども行っていきたい」と展望を語った。

最後に、イー・モバイルと共同で行ったLTEの実証実験について紹介。「LTE導入について順調に進んでいる。実証実験では、世界仕様のLTE設備にコンバーターを適用することで、1.5GHz帯に対応させている」と説明した。

ファーウェイの日本における戦略

日本での業績は、イー・モバイル以外にも、モバイルWiMAXでフジクラとも提携している

イー・モバイルとのLETネットワーク実証実験の工程

(memn0ck/K-MAX)