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自身のユーザーアカウントを明示するユーザーアカウントの画像は、Windowsに限らず多くのOSやアプリケーションで用いられてきた。Windows 10はそれまでの角々しいデザインから円形に変更したが、その動作は不確かな部分が多い。今回はユーザーアカウントの画像を初期状態に戻す手順を紹介する。

アカウントの画像ファイルは二重構造

前回述べたように、ユーザーアカウントの画像は「%APPDATA%\Microsoft\Windows\AccountPictures」フォルダーに、「アカウントの画像(拡張子「.accountpicture-ms」)」ファイルとして格納されている。このファイルはシステムに関連付けされているため、ダブルクリックすると現れる「アカウントの画像の変更の確認」メッセージから、ユーザーアカウントの画像を直接変更することが可能だ。

「アカウントの画像」ファイルのプロパティダイアログ

「アカウントの画像」ファイルをダブルクリックすると、アカウントの画像を変更するか確認を求められる

アカウントの画像ファイルをバイナリーエディターなどで開いてみると、マジックナンバーに「JFIF」の文字列が確認できるため、JPEG形式であることが分かる。試しにコマンドプロンプトから拡張子を変更したところ、画像ビューアーソフトで閲覧することができた。

「XnViewMP」でリネームしたファイルを開いた状態。プロパティ情報を見ると96×96ピクセルとある

しかし、その解像度は荒い。上図でも96×96ピクセルと示しているが、「設定」の「アカウント\お使いのアカウント」で示される画像サイズは230×230ピクセルだ。アカウントの画像はWindows 8.xで導入されたファイル形式だが、その構造はWindows 10の場合、ファイルヘッダー、96×96ピクセル、448×448ピクセルのデータという順に格納している。

先の画像ビューアーソフトは、最初のデータ(96×96ピクセル)を検知してしまったのだろう。これらのことから、ユーザーアカウントに用いる画像は、448×448ピクセル以上が適切であることが分かる。

アカウントの画像をリセットする

ユーザーアカウントの初期画像には無味乾燥なものが使われているが、色々な画像ファイルを使った上で「初期状態に戻したい」と思ったときどうするか。Windows 10は、ユーザーアカウントの画像をリセットする機能を用意していないのだ。

しかし、初期状態の画像ファイルは「%ProgramData%\Microsoft\User Account Pictures」フォルダーに格納されているため、これらを選択すれば初期状態に戻すことが可能だ。

「Win」+「I」キーを押すなどして「設定」を起動し、「アカウント\お使いのアカウント」をクリック/タップで開く。続いて「参照」ボタンをクリック/タップする

コモンダイアログが起動したら、テキストボックスに「%ProgramData%\Microsoft\User Account Pictures」と入力して「画像を選ぶ」ボタンをクリック/タップする

一覧から「user.png」ファイルをクリック/タップで選択し、「画像を選ぶ」ボタンをクリック/タップする

User Account Picturesフォルダーには、ビットマップ形式とPNG形式の画像ファイルが格納されている。それぞれピクセルサイズは異なり、「guest.bmp」「guest.png」および「user.bmp」「user.png」は448×448ピクセルだ。ちなみに「user-192.png」は192×192ピクセル、「user-48.png」は48×48ピクセル、「user-40.png」は40×40ピクセル、「user-32.png」は32×32ピクセルとなる。

そのため、ここでは「user.png」を選択すればよい。これでスタートメニューやユニバーサルWindowsアプリの「ストア」などで用いられるユーザーアカウントの画像が初期状態に戻る。

これでユーザーアカウントの画像が初期状態に戻す。履歴画像が気になる場合は前回の記事を参照してほしい

もちろんスタートメニューなどのユーザーアカウントの画像も即時切り替わる

阿久津良和(Cactus)