みなさんこんには。節約アドバイザーの丸山晴美です。『丸山晴美の節約道場! 年100万円貯めるためのマネーテクニック』では、Q&A方式で、年間100万円を貯めるテクニックを紹介しています。今回は、夏に節電する上でのポイントを知りたい、という方からの相談です。


【Q】この夏の電力不足がテレビや新聞などで騒がれていますが、協力したい気持ちはあっても何をどのようにするのが効果的なのかがいまいちわかりません。また、電気料金の値上げも気になるので、節約できるところはしたいと思っています。夏の節電のポイントを教えてください。


【A】 夏の電力不足時の節電ポイントは「ピーク時間帯の電気の利用を減らす」ことに尽きると考えています。このピーク時間帯というは、1日でもっとも電力需要が大きくなる時間帯です。平日の午前9時~午後8時までが電力不足が予想される時間帯で、その中でも午後1時~4時のピーク時間帯が深刻な電力不足が懸念される時間帯と言われています。

このピークタイムを避けて、洗濯や掃除、炊飯といった家事をするといった方法も対策としてあげられますので、できる限り朝のうちに家事を済ませると良いでしょう。

以下の図はピークタイム時の電力の使われ方を表すグラフですが、エアコンで58%、これに冷蔵庫、テレビ、照明を合わせると、86%の電力が使われていることが分かります。

夏の昼間(14時頃)の電気機器の使用例(在宅世帯の例)

効率的にエアコンを使うポイントは、「窓」「扇風機」「除湿」

ここでのポイントはやはりエアコンの使い方がカギになります。

エアコンでよく言われていることが、設定温度を28度設定にすることですが、人によっては暑すぎると感じる人もいるかと思います。

効率的にエアコンを使うポイントは、「窓」「扇風機」「除湿」です。

夏場は窓ガラスから約78%もの熱が入ってくるというデータがありますので、窓に日陰を作るといった遮熱対策をするのが効果的です。よく言われるのが、朝顔やゴーヤで作る緑のカーテンもおすすめですが、それができない場合は遮光カーテンを利用するといった方法が考えられます。

最近ではレースのカーテンでも遮光ができるカーテンが売られていますので、昼間に部屋を暗くすることなく遮熱することができます。特に、強い西日の当たる部屋の窓はしっかり遮熱をしましょう。ここをしっかり対策を取らないとなかなか部屋が冷えないという原因になります。また、日中は東や北といった比較的陽が入らない部屋で過ごすことも効果的でしょう。

そしてエアコンを使う際は扇風機を併用すると、部屋全体を効率的に冷やすことができます。これは、冷房で冷やされた空気が下に溜まるため、扇風機の頭を下に向けて首振り運転をすると下に貯まった空気が循環されます。そしてその風が当たることで涼しく感じることができます。

除湿でおすすめなのが、「弱冷房除湿」と言われる機能

冷房26度運転と、28度運転に扇風機を併用した場合、約22%の節電効果があるとのデータもあります。

さらに湿度が高いと体感温度も上昇します。特に日本の夏は湿気が多くなりがちですので、除湿をすると同じ温度でも体感温度が違います。湿度が15%下がると体感温度が1度下がると言われているくらいですので、温度だけではなく、湿度のコントロールも効果的です。

除湿でおすすめなのが、「弱冷房除湿」と言われる機能です。これはエアコンで除湿をする際に冷やしながら除湿をし、その冷えた空気が放出される仕組みです。冷房運転に比べて使用電力は少なく済みます。蒸し暑い日は、「弱冷房除湿」を上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。

ただし、除湿方式には2種類あり、「弱冷房除湿」の他に「再熱除湿」があります。こちらは温度を下げないように温めるので、冷房運転よりも電力が大きくなるので気を付けましょう。この除湿方式は、取扱説明書に記載されていますのでお使いになっているもので確認してから使うようにしましょう。また、ポーダブル除湿器は本体から排熱するので、涼しさはあまり期待できないでしょう。

次回は、冷蔵庫やテレビ、照明などの節電方法をご紹介します。

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執筆者プロフィール : 丸山 晴美(まるやま はるみ)

外国語の専門学校を卒業後、旅行会社、フリーター、会社員、コンビニ店長へと転職。22歳で節約に目覚め、年収が350万円に満たないころ、1年で200万円を貯める。26歳でマンションを購入。2001年に節約アドバイザ―として独立。ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーの資格を取得し、お金の管理、運用のアドバイスなどを手掛け、TV、雑誌などで幅広く活躍している。