【コラム】

新・OS X ハッキング!

31 OS Xで「Blu-ray」を読み書き(1)

    海上忍  [2012/01/20]

    Appleが「iBooks Author」をリリースしました。基本的にはインタラクティブなデジタル教科書の制作ツールですが、EPUB 2に独自の拡張をくわえた(と推定される)iBooksファイルを書き出せるなど、興味深い機能も多数盛り込まれています。レビューを予定していますので、ご期待ください!

    さて、今回は「Blu-ray」について。故Steve Jobs CEOをして「厄介者」と言わしめた大容量光学ディスクだけにOS Xではサポートされず、光学ドライブ自体がレガシー扱いされつつあるMacプラットフォームにおいては今後もサポートされるとは思えない。しかし、特にこの日本においては潜在的なニーズがあるはず。というわけで、OS XでBlu-rayディスクを扱うための方法を考えてみたい。

    OS XにもBlu-rayが必要な理由

    デジタルカメラで撮影した写真の保存場所に悩んだことはないだろうか? iPhotoやApertureといった写真管理ソフトのライブラリは日々増大し、内蔵ディスクの空きを圧迫する。だから適当なタイミングで新しいライブラリに乗り換え、古いライブラリは外部ディスクへ移動することになるが、DVD-Rでは容量が足りない。かといってHDDに保存しては、長期保存に不安が残る。

    Blu-rayの片面1層25GBという容量は、フォトライブラリの保管に手ごろだ。メディア単価がこなれた現在ではコスト的な魅力もある。数は入らないが、HDムービーの保管にも使えそうだ。

    冒頭で述べたとおり、MacにBlu-ray対応の光学ドライブが採用されたことはこれまで一度もない。工場出荷時点のMacはBlu-rayを読み書きできない、それが現状だ。

    しかし、市販のBlu-rayドライブを接続すれば話は変わってくる。OS Xでは、Leopard(v10.5)以降UDF 2.5をサポートするので、UDF 2.5を採用するBD-REとBD-ROMが利用できる。OS自体がBlu-rayを公式にサポートしていないため、実際に使えるかどうかはクチコミに頼らざるをえないが、ドライブがハードウェアとして認識されればBD-REとBD-ROMはマウント可能ということになる。

    筆者が購入した「BUFFALO BRXL-PCW6U2-BK」は、コンパクトなUSB 2.0接続のBlu-rayドライブ。バスパワー駆動に対応しているので、USBケーブル1本で利用できることがポイントだ。黒いボディは現行のMacに不似合いだが、1万円台前半という価格には説得力あり。週に1度くらいのペースで使うには問題なしと思うが、どうだろう?

    コンパクトなUSB 2.0接続型Blu-rayドライブ「BUFFALO BRXL-PCW6U2-BK」

    ケーブルは背面に格納でき、必要なとき引き出して利用できるのでジャマにならない

    「このMacについて」で確認したところ、ドライブはパイオニア製BDR-TD04と判明した

    実はOSレベルでサポートされていた?

    Lionでの使い方だが、UDF 2.5でフォーマットされたBD-REディスク(v2.1準拠)であれば、特に事前作業することなくFinderで読み書きできる。ディスクをセットした後に現れる「空のBDがセットされました」というダイアログで、初期値の「Finderを開く」を選択したまま「OK」ボタンをクリックすればOKだ。

    すると、Finderのサイドバーに「名称未設定 BD」という項目が現れるので、その領域へiPhotoライブラリなどの記録したいファイル/フォルダをドラッグ&ドロップし、登録作業完了後に「ディスクを作成」ボタンをクリックすればいい。5GB程度のサイズであれば、7~8分程度で書き込みと検証は完了する。

    要するに、メディアにBD-REを利用するかぎり、DVD-RWと変わらない手軽さでFinderからファイルを書き込める。書き込んだ後の使い方も同様、ただマウントすればファイルは現れる。

    ただし、この方法は追記できない「ディスクアットワンス」形式となる。手軽ではあるが、書き込めるのは1度かぎりとなるため、毎日利用する気にはなれないのが難点だ。

    BD-REはうながされるままマウントすれば、ディスクアットワンス形式で書き込みできる

    書き込み後はUDF 2.5のBD-Rディスクとして認識されるので、Windowsなど他のOSでも読み取れる

    一方、市販のBlu-rayタイトル(BD-ROM)は、プレイヤーソフトがなければ再生できない。長らくOS XにはBlu-ray対応の製品は存在しなかったが、昨年Macgo「Mac Blu-ray Player」という名前そのままのプレイヤーソフトが発売され、ようやく市販のBlu-rayタイトルが再生可能となった。

    ただしこのソフト、多国語対応に難があるようだ。筆者は「TRON: Legacy」と「AVATAR」で試したのだが、後者は日本語の音声も字幕も再生できなかった。どちらのタイトルも動画の再生そのものはスムーズだが、吹き替え音声も字幕もなしではなかなか楽しめない。しかし、代替製品も見つからない現状では、バージョンアップを待つしかないだろう。

    おそらく唯一のOS X対応Blu-rayプレイヤーソフト「Mac Blu-ray Player」(画面は体験版)

    動画の再生は特に支障なかったが、字幕や吹き替え音声の切り替えに問題が発生するタイトルもあった

    と、ここまできて"未解決の課題"があることに気がついた。BD-Rへの書き込みは? BD-REへのセッションアットワンスは? せっかく気軽に使えることがわかったBlu-rayディスク、もう少し使い込んでいきたい。

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