ネットで使える資金管理ツールをご紹介する連載コラム「上手に活用して"快適"マネーライフ! 『お金の管理』便利ツール」。第4回では、家計簿を中心とした無料ポータルサイト「その日暮らし」を取り上げます。

「その日暮らし」トップページ(出典:その日暮らしWebサイト)

レシート入力が要らない「その日暮らし」

家計簿をつける場合、一番面倒な作業といえばレシート管理ですよね。これが面倒で家計簿が続かないという人も多いのではないでしょうか? しかし、今回紹介する「その日暮らし」は、一般的な家計簿のようにレシート入力を行うのではなく、毎日の入力を省くことにポイントを置いた家計簿となっています。ユーザーは、事前に登録した固定費を元に、現在の残金を入力するだけで、必要経費を差し引いた自由に使えるお金(ゆとり)を確認することができるのです。

「使ったお金」ではなく「使用予定」を管理する

もっと具体的に見ていきましょう。通常の家計簿ではお金を使った後に記入しますよね。しかし、『その日暮らし』では発想を逆転させて、「使ったお金=過去の管理」ではなく、これから先に使う「使用予定」の部分を管理するのです。

例えば、現在の食費を1日1,000円までと設定した場合、入力内容を項目名「食費」、金額「1,000円」、清算日時「日毎」と登録します。そうすると、システムが今月必要な食費を自動的に計算した上で、現在の残高から差し引いた金額を"ゆとり"として表示します。仮に残高が4万円、次の給料日までの日数が7日だとすると、この先必要な食費は「1,000円×7日=7,000円」となり、残高の4万円からこの金額を差し引いた3万3,000円が、次の給料日までに自由に使える"ゆとり"となるのです。

"ゆとり"が一目で分かる。これはかなり使えます。また、普段このような計算を自分でやる場合、面倒な上、間違えたりしますよね。その点、『その日暮らし』では全てシステムが自動で計算してくれるので、計算ミスもなく、出た数字を確認するだけで済みます。

ポイントは「残高入力」

では、登録方法を説明しましょう。まず初期セットアップ項目の入力を行います。大まかな項目は、給与や年金などの「収入項目」、家賃や光熱費などの「支出項目」の2つ。これらの項目は後から追加することが可能です(最大50件まで)。初期セットアップ項目を入力した後は、現在の残高を入力します。これが一番基本的で重要なポイント。なぜなら、残高を入力しなければ現在使える正確な"ゆとり"が分からないからです。その後も、ログインする度に残高の更新を行っていきます。

初期セットアップ画面(出典:その日暮らしWebサイト)

「項目名」はできる限り細かく

その次に項目の詳細を設定します。設定内容は、「タイプ」「項目名」「金額」「清算先」「清算日時」「状態」の6つ。このうち「タイプ」では、収入項目と支出項目のどちらかの設定を行います。「項目名」については、できる限り細かく入力することをお勧めします。携帯、新聞、書籍、美容室、医療費など、分かる範囲の1カ月の必要経費を事前に入力しておきましょう。

今月の支出合計画面。「項目名」はできる限り細かく入力しましょう(出典:その日暮らしWebサイト)

「清算先」は「現金財布」「口座1・2・3」の4つから選択でき、「清算日時」では時間まで細かく設定することが可能です。「状態」は、清算日の現状を確定・不確定要素の2つから選ぶようになっており、不確定要素は一覧中、「内不確定収入/支出分」として計算され、項目名称が緑色で表示されます。

必要経費を予め設定することで、"節約意識"の向上も

金額設定に関しては、実際より少し多めに設定すればいいと思います。そうすれば、赤字になる心配もありません。前述のように「1日の食費は1,000円」に設定して700円で済んだ場合、余った金額300円は"ゆとり"に加算されていきます。この差額は単純に臨時収入となるので、なんとなく得した気分になるかも知れませんね。反対に、いつもより低めに設定して、その金額を目標にすることもできます。常に必要経費を把握することで節約意識が生まれるため、無駄遣いを抑えることができるのではないでしょうか。

「食費」設定画面(出典:その日暮らしWebサイト)

メイン画面。左上の赤字が"ゆとり"となります(出典:その日暮らしWebサイト)

便利な「翌月へコピー」機能

入力したデータについては、後から変更することが可能です。また、「翌月へコピー」機能を使用すると、実行月の項目データを複製して翌月に再利用することができるので、毎月の入力作業を大幅に減らすことができます。

なお、新しい月に項目を追加する場合は、まず「空データ作成」を行う必要があります。利用開始直後は新規登録時の「初期セットアップ項目」により、当月分は自動生成されていますが、それ以降の月に項目を追加(修正)する場合は、先に「空データ作成」を行わなければいけません。ただし、事前に「翌月へコピー」機能を行っている場合は、この作業を行う必要はなくなります。

「ノート」は3つまで作成可能

また、入力したデータは、複数の月データを1つにまとめた「ノート」という単位で管理されます。ノートは3つまで作成することが可能となっており、「マイ家計簿」「サークル運営費」といったように、目的に応じた使い分けが行えます。

ノート設定画面。3つまで作成することができます(出典:その日暮らしWebサイト)

もちろん、携帯からも利用することもできます。マルチキャリア対応(i-mode/EZweb/Vodafone対応、一部au機など未対応)なので、外出先でも家計簿をつけられますよ。

レシート入力の必要がなく、残高を入力するだけでリアルタイムな"ゆとり"が把握できる『その日暮らし』。みなさんも『その日暮らし』で財布をしっかり管理して、節約生活を始めてみませんか?

モバイル画面サンプル(出典:その日暮らしWebサイト)

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