ネット副業というとアフィリエイトやオークションがすぐに思い浮かぶ。しかしいずれもすでに世に広まっていて、いまさら始めてもうまみが少ないと躊躇する人もいるかもしれない。ただし、ネットで稼ぐ方法はそれだけではない。新しいやり方がどんどん出現している。
自分のつぶやきがそのままお金に変わる「ソエンド」
自分のつぶやきがそのままお金に変わるのが「ソエンド」(http://soen.do/contents/)というサービスだ。山崎勇太さん(仮名・33歳)はツィッターとフェイスブックでつぶやくだけで副収入を得ている。
「月に2~3回ほどつぶやけばOK。月平均1万円ほど、多い月では5万円ほどにもなりました」
「ソエンド」は広告を出したい企業と、フェイスブックやツィッターを利用するユーザーを結び付けるもの。まず「ソエンド」に自分のツィッターやフェイスブックのアカウントを登録する。すると各企業がPRしてほしい商品やサービスが提示されているので、それに関する自分なりの感想などをつぶやくだけ。
「まず自分からその商品をつぶやきに対する報酬額を提示、広告主がそれでOKだとオファーが来たら送られてくる資料をもとに広告文(つぶやき)を作成します。それを広告主がチェックして大丈夫なら、それをツィッターやフェイスブックでつぶやくだけ」
報酬の提示額をどう設定するかは難しいが、基本的にはフォロワーの数とその反応の実績によって変わると山崎さん。ちなみに山崎さんの場合はフォロワーが5万人で、1件5000円程度に設定しているという。
「ツィッターのフォロワー数やフェイスブックの友達が多い人、あるいは特定の話題を普段からツィートしていたり、これまでの広告でクリック数が多いなどの実績がある人は高額なオファーが来やすくなります」
自分の媒体価値がどれくらいかは、サイトの中で数値化されているのでそれを参考にするのが良い。オファーさえ来てつぶやきさえすれば、あとはほとんど体を動かさずに小遣いが稼げると山崎さんは言う。
まとめ記事のアクセス数に応じて報酬が得られる「NEVERまとめ」
ニュースや面白ネタなどのまとめ記事を書き、そのアクセス数に応じて報酬が得られるサービスが「NEVERまとめ」(http://matome.naver.jp/)だ。ネットで流れているニュースや個人サイトを閲覧し、自分なりに編集、タイトルをつけてまとめ記事を書く。するとアクセス数に応じて報酬が得られる仕組み。
「私の場合はRSSリーダーでニュースサイトや個人サイトなど約80~100サイトを流し読み。気になった記事にラベルを張り、後でラベルの付いた記事を読みながらまとめ記事を書きます」
と話すのは、1年前にNEVERまとめを始めた澤田康夫さん(仮名・31歳)。これまでに500本以上の記事をアップしたという。
「1日2~3本の記事をまとめて、1日平均1000円くらいの収益になります。アクセス数が上がればそれだけ報酬も増える。過去最高は1日2500円のときもありました」(澤田さん)
澤田さんは会社から帰宅誌夕食を取った後、約1時間かけてネット上の記事を検索。記事の作成は1本約10分程度。平日なら2時間弱でまとめ記事を作成できるという。記事のテーマは人それぞれ。面白画像集や生活情報をまとめたもの、ニュースやトピックをまとめたものなどさまざまだ。澤田さんはとくにニュースをまとめた記事が多いという。
「もともとネットでニュースを読むのが好きだったので、楽しみながら記事をまとめています。自分の理解にも役に立つし、多くの人に読んでもらってそれがお金になるのですから、いうことなしですね」(澤田さん)
忙しい人が顧客、「ブログ執筆代行」で稼ぐ
ネットを利用した小遣い稼ぎはまだまだある。ブログ執筆代行で月に5万円は確実に稼ぐのは横山和利さん(仮名・33歳)。ブログを作ったものの、それを更新する時間が無い人に変わってブログを書く。
「とくに経営者や自営業者など忙しい人がお客さんです。そういう人たちの話を聞きながら、更新の記事を書きます。1回の取材でできるだけ多くの回数分の話を聞ければ、それだけ手間が省けます」(横山さん)
自分の知識やスキルをネットで売ることができる「abilie」
自分の知識やスキルをネットで売ることができるのが「abilie」(http://www.abilie.com/)と言うサイトだ。例えば自分が飲み屋や居酒屋などのお店に詳しい場合、「飲み会の店をセッティング」などのタイトルで、お店の写真などを入れて紹介記事を作成。興味のある人、情報が欲しい人は料金ボタンをクリックして記事を閲覧する。
グルメであれ、ホビーであれ、なんでも専門知識がある人は、このサイトで自分の情報を売ることができる。ちなみに同サイトを閲覧すると「起業アイデア売ります」2000円、「飲み会のお店セッティングします」150円、「プログラミングの分からないことにこたえます」1000円、「共感する文章の書き方を教えます」5000円など(8月21日現在)、さまざまなテーマでさまざまな値段でノウハウや情報が売られている。
忙しいサラリーマンが小遣いを稼ぐのに、やはりネットは強力な武器。常にアンテナを張り巡らせることで、月に5万円ぐらいのお小遣いを、ひねりだすことも可能。ぜひ挑戦してみては。
執筆者プロフィール : 本間 大樹(ほんま たいき)
月刊誌の編集を経てフリーの編集、ライター。経済、マネー、法律などの分野を中心に雑誌や単行本を執筆している。
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