仕事はどれぐらいデキるのか

今回のレポートは音声アシスタントのキャラクターを見極めることが目的なので、それぞれのスマートスピーカーで「出来ること」については敢えてあまり深く突っ込みません。でもユーザーの期待にどれぐらい賢く答えてくれるのかは、それぞれのキャラクター性を知る上でも気がかりです。そこで今回は「検索」を試してみました。

選んだキーワードはいま話題の「チバニアン」。現代から約77万年~12万6千年前の地球の地質年代を、千葉県市原市にある地層にちなんでラテン語の「千葉時代=チバニアン」と名付けた学術用語。近く国際的な呼称として採用される見込みで、筆者の出身地である千葉県が沸いています。

ただ、スマートスピーカーたちはこの新しい言葉を知らなかったようで、答えはかなりトリッキーなものでした。

Alexaの場合: 『に』は日本語の音節のひとつ。仮名のひとつである。

Clovaの場合: 時間は未来に向かって永遠に続いていきますが、一人に与えられている時間には限りがあります。有意義に使って充実した毎日を過ごして下さいね。

Googleの場合: お役に立てそうもありません。

「チーバくん」はどう?

チバニアンはちょっと難しすぎたみたいです。では「チーバくん」はどうでしょうか。日本地図で千葉県を切り取ると犬のかたちに似ていたことから誕生した千葉県のマスコットキャラクターです。

Alexaの場合: 今はわかりませんが、もっと勉強しておきます。

Clovaの場合: あなたの生活をより豊かにするために、様々なデバイスを通じてお役に立つことができます。ご用の際は話しかけて下さいね。

Googleの場合: お役に立てそうもありません。

千葉県民なら誰もが知っているはずのキャラクターなのですが……。残念ですね。それはともかく、ここまでAlexaはたまに「知ったかぶり」を入れてくることが見えてきました。Clovaはわからないことがあると「宇宙からのメッセージ」みたいな答えを返してきます。Google アシスタントの回答は文字で読むと「知らないことは知らない」という誠実なスタンスに見えるかもしれませんが、ドライな声の調子で返してくるので、ユーザーであるこちらはつい「ちぇ、なんだよ。」と反発心が芽吹いてしまいます。Google アシスタントは今後、声の調子をちょっと穏やかにチューニングした方が嫌われずにすむかもしれません。

Google アシスタントはちょっと冷たい?

最後に念のため「千葉県」とは何か? も3つのスマートスピーカーに聞いてみたところ、正しい答えを調べて返してくれました。よかった、故障ではなかったようです。