ウォークマンの気に入っているところ

ソニーのウォークマンは、カセットテープの初代機が1979年に国内で発売されて以来、対応する音楽メディアやデザインを変えながら、現在の主力であるハイレゾ対応機にまで成長を遂げた、日本が誇る音楽プレーヤーだ。歴代モデルを辿れば、そのバラエティは数え切れないほどに豊富だ。

今回のアンケートではウォークマンの「デザイン」や「音質」が気に入って使っているという声が非常に多く寄せられた。iPodと真剣に比較検討したうえでウォークマンを選んだという回答も見られた。

また、ハイレゾ対応ウォークマン「Aシリーズ」など、最新モデルの中には専用のイヤホンを装着すればデジタルノイズキャンセリング機能が使えるモデルがあり、これを重宝しているという意見もあった。

ハイレゾ対応のウォークマン A40

特徴的なのは、AppleのiPod、ソニーのウォークマンともに、ブランドとプロダクトの熱狂的なファンを獲得していることだ。ウォークマンについては、国産ブランドならではの「安心感」や「先進性」を使い続ける理由として上げる声が複数あった。自由回答のコメントを見ると、どうやらカセットテープやCD、MDに対応するウォークマンを大事に使い続けている熱心なファンもいるようだ。

その他プレーヤーはどんな製品が人気?

iPodやウォークマンのほかには、ポータブルタイプのCDプレーヤーやDVDプレーヤー、携帯用ゲーム機で音楽を聴いているという声もあった。使っているプレーヤーのメーカーは、パナソニック、東芝、クリエイティブやサムスンのほか、2005~2007年ごろ人気を博したSIRENの名前も挙がった。

2007年発売のSIREN「DP350」

それぞれのプレーヤーは、デザインや軽さ、操作性が気に入っていることを愛用する理由としてあげる声も多いが、中には乾電池が使えることや、ウォークマンも一部の機種が対応しているFM/AMラジオの聴取に対応していることから手放せないという答えもあった。

今回のアンケートは、音楽プレーヤーを明快な理由を持って使い続けている人の意見に触れる、貴重な機会となった。最近はハイレゾ対応のスマホも増えており、「音楽プレーヤーはスマホで十分」という風潮が強くなっている。それでも音楽プレーヤーは、スマホのように通話やメールの着信に邪魔されず、ゆったりとした音楽鑑賞の時間を過ごせる、デジタル機器らしくない独特の魅力がある。だからこそ、多くの音楽ファンを虜にして離さないのではないだろうか。