GMOがマイニング事業に見出した勝算とは?

現在、世界中でビットコイン以外の仮想通貨(オルトコインという)が続々と誕生しており、一方でマイニングを行う事業者も、これまた続々と増え続けている。

それではなぜGMOはこのマイニング事業に参入したのか、という話になるが、マイニング事業には、極論すれば「莫大な演算能力」と「演算にかかるコストを低減する安い電力」しか必要ではない。そしてGMOはその両方を解決する算段がついたから参入する、というのが、発表会の内容を大雑把にまとめた結論になる。

記者たちの質問に答えるGMOグループの熊谷正寿代表。自信を持って非常に論理的に多くの質疑に対応していたのが印象的だった

もう少し整理してみよう。GMOはマイニング事業について、約2年から検討を続けてきたという。そして北欧のある場所にマイニングセンター用の土地を確保できることになり、さらに国内のある企業と提携して、最新の7nmプロセスのマイニング専用チップの開発に成功する目処が立った、という。

なぜ北欧か、という点については、北欧諸国は再生エネルギーの利用率が高く、電気代が日本の約3分の1程度と、世界でも最も安い水準になるという。そして高緯度地帯に位置するため、基本的に気温が低く、マイニングセンターで発生した莫大な熱を下げるための冷房にかかるコストも抑えられるのだという。

マイニング専用チップについては、これは現在、人工知能(ディープラーニング)用チップと並んで需要の多いものだが、現在主流のGPUベースのチップと比べて電力効率で約2倍近いものが完成する見込みだという。これを北欧のマイニングセンターに大量導入することで、世界全体のマイニング演算力の約5~6%を占めることになる。これは世界のマイニング事業者の中でも1、2位を争う規模となる。この事業にかかる予算は100億円規模だというが、計画通りにいけば十分採算が取れるという計算だ。

GMOによれば、自社マイニングに加えて、ユーザーがマイニングセンターの演算力を購入して採掘する「クラウドマイニング」や、マイニング専用チップを搭載したボードを購入したユーザーがその演算力をマイニングセンターに提供する方法、ボードの外板などが事業として計画されているというが、主力としてはやはり自社マイニングが中心になるだろう。