米Microsoftは10月26日(米国東部時間)に「Microsoft Windows 10 event」の開催を予定している。発表会の模様はストリーミング配信されるため、視聴を予定している読者諸氏も多いことだろう。昨年同時期の発表会では、Xbox OneやMicrosoft HoloLens、Microsoft Band 2、Lumia 950 / 950XL、Surface Pro 4、そしてSurface Bookを披露した。
このようにハードウェアの新製品を並べるイベントとして注目を集めているが、今年は何が発表されるだろうか? 2015年のようなハードウェア一辺倒ではないという噂も耳に入ってくるが、それでもほぼ確実に登場するのは「Surface AiO (All-in-One)」だろう。
海外のWebメディアによれば、Surface AiOはPC本体とディスプレイをシームレスに接続し、PC本体はアドオンコンポーネントで拡張する設計になるという。MicrosoftがSurface AiOの利用者をどのように想定しているか知る由もないが、NVIDIA GeForce GTX 1080のようなハイエンドGPUをアドオン可能にして、PCゲームやVRまでもターゲットに含めている可能性が高い。ディスプレイ一体型であることから、Surface Proシリーズで培ったタッチUIやセンサー機能なども組み込むと思われる。
また、今回の発表会では、Windows 10の次期大型アップデート「Redstone 2 (開発コード名)」もアピールするはずだ。Redstone 2は2017年3月のリリースがほぼ確定しており、Microsoft HoloLensと連携する「HoloShell」関連コンポーネントやUWP版エクスプローラーなど、何らかの形でRedstone2の方向性を示すだろう。
興味深いのが「HomeHub」といわれるデバイスだ。噂レベルではAppleが「Google Home」や「Amazon Echo」のような、音声制御が可能なホームアシスタントデバイスを発表するとの見方があり、Microsoftも同種のデバイスを開発している可能性が高い。
Windows 10であれば、パーソナルアシスタントにCortana (コルタナ) を利用しない手はない。Windows 10 バージョン1607 (Anniversary Update) 以降は、ロック画面から話しかけることが可能になりつつも、まだ利用場面は多くない。HomeHubが登場するとCortanaの利用範囲も大きく広まるだけに、今回のタイミングで何らかの発表を期待したい。
他方で今回は見送られるデバイスも存在する。Surface Pro 5およびSurface Book 2は2017年まで待たなければならないだろう。だが、Intelの「KabyLake」を搭載するリフレッシュモデルが登場する可能性は決して低くない。
個人的に期待していたSurface PhoneやMicrosoft Band 3については噂の欠片もない。とくに後者に至っては、Microsoft Band 2のオンライン販売を中止して、SDKをWebサイトから削除するなど、フィットネスバンド製品から撤退する公算が高い。いずれにせよ発表会では、我々Windows利用者に何らかの衝撃を与えるデバイスの発表があるはずだ。
阿久津良和(Cactus)