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妊娠していることがわかったら、まずは産院を選びます。妊娠期間は長いですし、出産後も通うことになる病院は、やはり慎重に選ぶことになるでしょう。でも、妊娠が初めてという方はどう選んだら良いのか困るのではないでしょうか?

そこで今回は、上手な産院の選び方について、En女医会のメンバーである産婦人科医の十倉陽子先生に聞いてみました。

近さは重要!

――初めての妊娠・出産における、上手な産院の選び方を教えて下さい。

すごく難しい問題なのですが、お腹が大きくなってからも通わなければいけないので、まず通いやすさが重要ですね。車などで送ってもらえる場合でも、もしかしたら一人で行かなければいけない事態に陥るかもしれないことを考えて、なるべく近くの産院を探せるとベストだと思います。また、出産にかかる費用などは産院ごとに変わってくるので、そこだけは最初に確認をしっかりしておきましょう。

譲れない点を決める

――「近さ」以外の選ぶポイントを教えて下さい。

出産の際の希望をしっかりと自分自身で把握しておくと、選ぶポイントが人それぞれ見えてきますね。例えば、「里帰り分娩をしたい」、「無痛分娩を希望する」、「産むときの体位を自由にさせてほしい」などの希望です。そのあたりの希望を聞いてくれるかどうかが、次の選ぶポイントになります。

――なるほど、そんなにたくさん自分で決められることがあるんですね。

そうですね。なので、産院に行く前に自分が譲れない点を何点か決めて、足を運んでみるのがいいと思います。また、実際に行ってみて、どんな先生や助産師さんがいるのか見てみるのも良いですね。

途中で変えることもアリ

――最初に選んだ産院を、途中で変えてもいいんでしょうか?

はい。実際に通ってみて、「聞きたいことが聞けない」など、何かしらのストレスがある場合は、産院を変えた方がいいかもしれません。妊娠・出産は本当に大変なんですね。その間、なるべくストレスのない状態を作ることが大切です。産むまでの過程も楽しく過ごせるように、産院を選んだ方がいいでしょう。

――先生ご自身がオススメするポイントはありますか?

産んだ後、母乳のケアについてしっかりと考えてくれる助産師さんがいる場所だと、安心できるかもしれないですね。普段風邪をひいてかかる内科や、花粉症などで通う耳鼻科よりも、産院選びには慎重になった方が良いでしょう。うむまでの期間もストレスなく通えれば、出産に対する不安などもかなり減りそうですね。

――ありがとうございました!

プロフィール
十倉 陽子
主に生殖医療に携わっている産婦人科専門医。英ウィメンズクリニック勤務。150人以上の女性医師(医科・歯科)が参加するEn女医会に所属している。En女医会は、会員が持つ医療知識や経験を活かして商品開発を行い、利益の一部を社会貢献に使用。医療分野での啓発活動を積極的に行っている。