複数のPCを利用している人に便利な同期機能「Qsync」

複数のPCを使っている場合、NASに作業中のファイルを保存するようにすれば、どのPCを使ってもそのファイルにアクセスできるので便利だ。しかし、ローカルのフォルダにも、最新ファイルを置いておいたほうが何かと安心という人も多いだろう。

そんな人におすすめなのが、同期機能「Qsync」だ。Qsyncは、複数のPCでファイルを自動的に同期化してくれる機能であり、特定の「Qsyncフォルダ」にファイルを保存、あるいはドロップするだけで、Turbo NASにリンクされているすべてのPCでそのファイルが同期化される。マイクロソフトのOneDriveと似たようなものと思えばよいだろう。Qsyncを利用するには、まずPC用のクライアントをダウンロードして、PCにインストールする必要がある。

(1) Turbo NAS用のユーティリティやクライアントのダウンロードページ

(2) QsyncはWindows版とMac版が用意されている。Windows版をダウンロードする場合は、右上のWindowsの旗アイコンをクリック

(3) ダウンロードが完了したら、インストールを行う。最初に言語選択画面が表示されるので「日本語」を選択

(4) 「検索」をクリックして、対象のNASを検索

(5) NAS(TS-212P)を選択して、「選択」をクリック

(6) TS-212Pに登録されているユーザー名とパスワードを入力し、「適用」をクリック。「安全なログイン」もチェックしておいたほうがよい

(7) これでクライアント側の設定は完了

(8) TS-212Pに管理者用IDでログインして、コントロールパネルからユーザーを選択。ユーザー名の上にある「ホームフォルダ」をクリックし、「全ユーザーのホームフォルダを有効化する」にチェックを付け、「適用」をクリック

(9) Turbo NASのQsyncアイコンをクリックして開き、右上のスイッチが有効になっていることを確認

(10) クライアントとなるPCの右下の通知領域にQsyncアイコンが表示される

(11) Qsyncフォルダにファイルやフォルダをドロップすると自動的に同期が開始される。同期中のファイルには青いマークが付く

(12) 同期が完了したファイルはマークが緑色のチェックマークに変わる

(13) Qsynクライアントを導入した別のPCでも、即座に同期が始まっている

(14) こちらは、Turbo NASのファイル一覧画面。ユーザー名の下の「.Qsync」フォルダで同期が行われている

スマートフォンで撮影した写真や動画を、自動的に他のPCへ転送

Qsyncを有効にすると、Qfileをインストールしたスマートフォンやタブレットとも自動的に同期が行われるが、こちらはファイルの実体が同期されるのではなく、ファイル名のみが更新され、必要なファイルがあれば選択してダウンロードすることができる。

さらに、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスで撮影した写真や動画を、自動的にQsyncフォルダに転送して他のPCと同期する機能も用意されている。Wi-Fi対応デジタルカメラでも似たようなことはできるが、こちらはWi-Fiエリアから遠く離れた自宅や会社などのPCにもすぐに転送できることが利点だ。スマートフォンやタブレットで普段から写真や動画を撮影しているという人は多いだろうが、自動的にバックアップが取れることになるので非常に便利だ。

(1) QfileをインストールしたiPhoneのQsyncフォルダにもファイル名の一覧が表示される

(2) スマートフォンで撮影した写真や動画を自動的にQsyncフォルダに転送するには、Qfileの設定を開き、「写真ギャラリーから写真の自動アップロード」のNASの「今すぐ設定」をクリック

(3) 写真を転送するフォルダとして「Qsync」を指定する。同期させずに、NAS上にだけ保存しておけばいいのなら、それ以外のフォルダを選べばよい

(4) 一時的に転送を停止したい場合は、設定で「一時停止」