ウエスタンデジタルジャパンから登場した「WD Black2」は、HDDとSSDを合体させ、9mm厚2.5インチのフォームファクタに収めたSATA 3.0(6Gbps)対応のデュアルドライブだ。類似の製品として、SSDをキャッシュに使うハイブリッドHDDはすでに数社から登場しているが、WD Black2は、OS上からもSSD部分とHDD部分が別ドライブで認識されることが特徴だ。
上述のように、きょう体は通常の9.5mm厚2.5インチフォームファクタであり、既存のHDD搭載ノートPCの換装用としても利用できる(9.5mm厚の2.5インチHDDが収納できるものであれば)。少し古いノートPCのHDDをSSDに換装したいが、容量も減らしたくないというユーザーには、期待の製品といえるだろう。早速、その性能を検証してみた。
120GB SSDと1TB HDDのデュアルドライブ
WD Black2は、外観は普通の9mm厚2.5インチHDDとあまり変わらないが、SSDとHDDを合体させたデュアルドライブである。SSDとHDDを組み合わせたハイブリッドHDDは、あくまでHDDが主であり、SSDはキャッシュとして使われるのみであった。そのため、SSDの容量も8GB~32GB程度と小さかった。
しかし、WD Black2は、OS上でSSDとHDDが別々のドライブとして認識される点が、ハイブリッドHDDとは大きく異なる。OSやアプリケーションをSSD部分にインストールし、ファイルサイズの大きなデータはHDD部分に保存するという使い方が可能だ。主に自作PCにおいて、システムドライブをSSD、データドライブをHDDとする、なかばお約束の構成と同じである。これと同じ環境を、9.5mm厚2.5インチ×1台で実現できるわけだ。気になるWD Black2の容量は、SSD部分が120GB、HDD部分が1TBで、あわせて約1.12TB分の領域を利用できる。
製品パッケージには、WD Black2本体とマニュアルのほかに、ソフトウェアダウンロード用USBキー、SATA-USB 3.0変換ケーブルが含まれている。SATA-USB 3.0変換ケーブルを利用することで、現在使っているOSやアプリケーションなどをそのままWD Black2へと移行することが可能だ。また、丸ごと移行を簡単に行えるソフトウェアとして、「Acronis True Image WD Edition Software」を無料でダウンロードできる。
続いて、WD Black2のセットアップとパフォーマンスを見ていこう。