「次世代のテレビ事業を探る」バックナンバー
第1回 地デジ完全移行から2年

ソニーの4K対応テレビ「X9200A」シリーズ

本コラムの第1回で、テレビの大画面化を加速する要因のひとつとして、4Kによる高精細表示が貢献していることを挙げた。それを裏付けるように、大画面化の促進とともに、4K対応テレビの販売も上向いている。

全国有力家電量販店の販売実績を集計しているGfK Japanの調べによると、2013年5月にはわずか2.6%だった4K対応テレビの販売台数は、2013年6月の集計では6.5%へと大きく上昇している。7月に入ってからも7%台で推移するなど、4K対応テレビの動きが少しずつ加速している。

そして、GfK Japanのデータでは、さらに注目しておきたい動きがみられている。それは、6月の50型以上の販売数量ランキングで、ソニーの4K対応テレビである「KD-55X9200A」が第6位にランクインした点だ。大画面テレビの売れ筋モデルに、いよいよ4K対応テレビが入ってきたのである。

2013年6月の50型以上のモデル別テレビ販売数量ランキング
順位 メーカー 製品名
1 シャープ LC-60G7
2 シャープ LC-52G7
3 シャープ LC-60W7
4 パナソニック TH-L50E60
5 パナソニック TH-L50C60
6 ソニー KD-55X9200A
7 東芝 50G5
8 シャープ LC-60XL9
9 パナソニック TH-L55DT60
10 東芝 50J7
出典「全国有力家電量販店の販売実績集計/GfK Japan調べ」

ソニーは2013年度のブラビアシリーズのコミュニケーションメッセージを、「目に見えるすべてを、4Kに。」と打ち出しているが、メッセージの通り、4Kに力を注ぐソニーの面目躍如といったところである。

ソニーは、「目に見えるすべてを、4Kに。」をメッセージとしている

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